2026年6月 一般質問の報告 その2) ナフサショックについて

本年2月以降、あからさまに国際法を無視したアメリカ及びイスラエルによるイラン攻撃に端を発し、ホルムズ海峡が実質的な封鎖状態があることから、中東からの原油輸入量が減少しております。経産省が5月29日発表した4月の石油統計速報によると、同月の日本の輸入量は407万キロリットルで、前年同期比で65.7%の減少となっております。こうしたことをより現在、石油由来のナフサの供給不足が大きな社会問題となっており、「ナフサショック」とも言われております。

 

このナフサショックによる地方公共団体への影響については、様々な分野に及ぶと思われますが、特に、公共事業への影響が懸念されるところであります。ナフサはシンナー・塗料・接着剤、防水材・断熱材、樹脂管などの原料となるもので、市内の建築関係の方々に話しを伺うと、シンナーや塗料はすでに入手困難となっているとのことであります。 こうした建築・建設資材の不足や資材価格の高騰により、工期の遅延や入札の不調・不達、さらに契約価格の上昇等が想定されるところであります。

 

そこで、お聞きするものでありますが、現在、ナフサ不足による本市公共事業等、市政への影響は生じているのでしょうか、生じているとすれば具体例を含めて明らかにしていただきたいと思います。

 

また、資材不足や資材価格の高騰は、市内の建築・建設関係の事業者の経営環境を悪化させ、最悪の場合は廃業を余儀なくされることも考えられますが、こうした市内事業者の経営環境に関する当局の認識及び対応策について見解を伺うものであります。

 

<財務部長>

 

いわゆるナフサショックについて、ご質問をいただきました。初めにナフサ不足による本市公共事業等、市政への影響が現在生じているか、ついてです。

 

本年度に実施した入札公告の状況についてお答えします。本年6月10日までに公告した案件は99件で、参加希望者がなく中止となった案件は1件、開札の結果が不調となった案件は3件でした。なお、ナフサショックにより中止・不調となったと明確に判断できる案件は、現在のところありません。現時点で入札不調による大幅な事業の遅延や予算の大幅な不足といった事態には至っておらず、財政運営や公共事業の執行など市政への具体的な影響は生じていないものと捉えております。

 

 

<地域づくり部長>

 

ナフサ不足による資材不足や価格高騰が及ぼす市内事業者の経営環境について、現状を確認するため、市商工会、市工業会及び高相建設業組合に問い合わせたところ、資材等については在庫による対応が行われており、直ちに廃業に追い込まれるといった相談はないとのことです。本市としては、今後も引続き、国、県及び近隣市の動向に注視しつつ、情報収集に努めてまいります。

 

また、原油は、分解、加工を経て様々な原材料として活用されており、原油の大部分を輸入に依存している我が国において、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰は、市内事業者の経営環境に不安を与えていることと認識しております。こうした状況を踏まえ、国においては、セーフティネット貸付要件の緩和、神奈川県においては中小企業制度融資における「原油・原材料高騰等対策特別融資」の新設など、事業者の資金繰り支援を講じておりますので、このような情報提供ついては、適宜適切に行いつつ、市内事業者支援についても研究してまいります。

 

 

再質問

 

財務部長の答弁からすると、市政への具体的な影響は生じていない、とのこと。ほんとうにそうなのですかねえ。そう思う方がいらっしゃると思います。私の聞き及んでいるところでは、上下水道局の水道施設課。現在、昨年度からの繰越しで、市道13号線の配水管の布設工事、これをやっていますよね。これは塩ビ管を予定していたものの、資材を調達できないということで鋳鉄管に変えていませんか。変えてますよね。それによって、価格は結構違うわけですよ。塩ビ管の方が安いですから。同じく県道51号線の配水管布設工事。これも塩ビ管の調達が困難となって鋳鉄管に材料変更していると聞き及んでおります。となると契約額の変更になるわけですよね。まだ、補正予算としては提出されていないと思いますが、おそらく今後、上下水道局の補正予算になると思います。

 

今回質問にあたって、全庁的に影響が出ていないのかということでお聞きしたのですが、ほんとうに全庁的な調査は行っていますか。議員の皆さんはご存じだと思いますが、当局からの情報提供として、営繕関係についてはサウンディング調査を資産経営課が行うことが示されました。この調査の実施要領によると「建築関連資材の調達に関する明確な情報が不足していることから、市場の状況把握を目的としてサウンディング型調査を実施する」とその目的が書かれております。では営繕工事以外の、市長部局にしても、公営企業にしてもどのように影響を把握しようとしているのか、その点についてお聞きしておきたいと思います。

 

あと、入札の件なのですが、先ほどのお話だと中止が1件、不調が3件ということなのですが、ナフサショックによるものではないとのことでした。一つは、なぜ、そのように判断できたのか、その理由についてお示しいただきたいと思います。二つ目は、入札以外の随意契約の案件、修繕工事など随意契約が多くありますが、これでの影響はないのでしょうか。つまり、随意契約の場合、工事関係は200万円以下が対象ですよね。見積もり合わせにより事業者を選定すると思いますが、資材価格の高騰などによって200万円を超えてしまうので、どの業者も200万円以下の見積もりではできないというような話、そうしたことはないのでしょうか。お答えいただきたいと思います。

 

次に、事業者支援についてですが、国や県の方で中小企業融資において、資金繰りの支援を行っているということですが、それだけ十分なのでしょうか、という話です。ご承知のとおり、今月5日に参議院で今年度の国の補正予算が成立しました。総額約3兆1000億円。しかし、これほとんどが予備費なのですよ。地方へ交付される重点支援交付金、これわずか1000億円ですよ。昨年、一昨年の重点支援交付金は2兆、3兆、そのくらいのオーダーでしたよね。わずか1000億円ですから、座間市にどれだけ交付されるのか。あとこれ、国の説明によると、特別高圧電力やLPガスの利用者支援等となっているのですよ。果たして、市町村までおりてくるのか、ほとんどないのではないか、と私は思ってしまいますが、重点支援交付金について本市への交付額等について把握はされていますか、お聞きしておきます。

 

また、今回の国の補正予算は、私は極めて不十分だと思っておりますので、しっかりと国に対して事業者支援を、さらにナフサショックが様々な市民生活に影響することから重点支援交付金の増額を国に対して要望を出すべきと思いますが、見解を伺いたいと思います。

 

<財務部長>

 

ナフサ不足の影響を営繕工事以外の市長部局の工事、又は公営企業の工事についてどのように把握しようとしているのか、についてお答えします。公共事業に限らず予算執行するにあたりましては、各担当所管課におきまして、各種要因による事業進捗への影響等を適切に把握し、執行するものと考えております。

 

次に、入札中止、不調となった案件がナフサショックによるものと明確に判断できないとした理由についてですが、中止となった1件は消防団第四分団第三部消防団器具置場兼待機室新築工事で、参加希望者がなかったことによるもの、不調となった3件は物品の賃貸借及び購入がそれぞれ1件づつ、設計委託が1件で、予定価格超過入札書不着により不調となったものであり、その理由としてナフサ不足と明確に判断できなかったものです。

 

なお、議員からも言及していただきましたが、建築工事に関しましては建築関連資材の調達等に関し、資材の状況把握を目的としたサウンディング型市場調査を実施しておりますが、今後はその調査結果を参考に、工事内容の再検討、適正な工期の確保を行って参りたいと考えております。

 

次に、修繕工事に関しまして、少額随契の範囲、200万円を超えるような事象があったか、ということについてですが、現在のところ、少額随契が200万円を超えることについて、現時点で工事所管課からそういった事例の相談はございません。

 

最後に、国の補正予算に基づく重点支援交付金の交付限度額についてでございますが、座間市は3900万円余でございます。

 

 

<市長>

 

ナフサショックの事業者支援等について、国に要望すべきではないかというご意見をいただきました。私の見解でございますが、ナフサショックにつきましては、私は国難であると捉える中で、まずはナフサの流通の停滞、目詰まりの解消についての国の対応に注視して参りたいと思っております。国への要望につきましては、経済情勢や国の対応如何で検討して参りたいと考えているところであります。

 

再々質問

 

先ほどの答弁では、少額随契の修繕工事に関して言えば、現時点ではそうした事例は出ていないという話でした。あと、営繕工事のサウンディング調査以外に今後考えているのか、ということについては、各事業所管課において影響を様々勘案した上で執行しているという話なのですが、やはり、これは各部局にまたがる話なので、市として直ちに対策本部を立ち上げろとまでは言いませんが、総合的に状況を把握するような体制をつくった方がいいのではないかと思います。このままいくと、この夏から、もしこのまま状況が続くと、ほんとうに大変なことになってしまうのではないかと思いますので、全庁的な体制整備なり連携を今度どのようにしていくのか、お聞きしておきます。

 

これまでの入札では影響はないと、サウンディング調査もやってみた、なぜ入札に応じられなかったのか、という調査も行ったという趣旨ですよね。それはわかりました。ただ、今後、入札における不調や不達が続く場合の対応をどうするのか、ということです。一つ考えられるのは、契約変更という手法が一つありますよね。座間市は物価スライド条項というものを持っていますから、資材価格等が高騰した場合はそれに基づいて契約変更を行うこと。もう一つは、現在の資材価格の急騰はけっこうな角度で上がっていますよね。現状の予定価格の設定で大丈夫なのかということです。県の単価表をもとに予定価格を積算していると思うのですが、時期において合わない状況になった場合は、実勢価格を反映した予定価格の設定を行うのか、どうなのか、どの点も含めて今後の対応についてお聞きしておきます。

 

<市長>

 

私からは、ナフサショックの全庁的な把握について、お答え致します。これは、市として全庁的に把握する必要があると考えておりますので、各部局より報告をあげていただき、それを把握する体制を整えていきたいと考えております。

 

<財務部長>

 

公共工事の契約につきまして、積算価格と実勢価格との差異が生じた場合の対応については、不調については仕様の見直し等を行うとともに、契約後などに資材価格が急騰した場合の対応につきましては、事業者から申し出があった際には、契約約款に基づき、協議を行った上で、変更に伴う増額などが必要だと判断した場合は、事業者が一方的な不利益を被らないよう契約変更を行うなど、適切に対応してまいります。

 

予定価格の設定につきましては、あくまでもその時点での単価の設定となりますので、その後の状況に応じまして、事業者が一方な不利益を被らないよう契約変更など、適切に対応してまいります。