絵に描いたような出来レース 市民交流プラザの指定管理者 (2019年第2回定例会討論)

議案第38号座間市立市民交流プラザの指定管理者の指定について、反対の討論を行います。

 

本件は、小田急相模原駅前西地区市街地再開発事業において、本市が買い取ることとなった保留床の3階部分に、市民交流プラザを開設し、「アクティオ日鉄コミュニティ共同事業体」を指定管理者として指定しようとするものでありますが、私は、次のような点から本議案に反対するものであります。

1.手続きの不透明性と妥当性
2.事業者としての適性
3.審議及び審査にあっての当局の情報の非開示性 

 

以下、具体的な反対理由を申し述べて参りたいと思います。

 

1.手続きの不透明性と妥当性

1)見積もりは1者だけ

 

 

市は昨年12月議会において、同施設の指定管理料の上限額を2019年12月から2022年3月までの2年3か月で1億604万3千円、年額4544万7千円とする債務負担行為を議会へ提案しました。


 この際に明らかとなったことは、市が指定管理料の上限額を設定するにあたって、運営・管理に要する費用を自ら算出することができないということから、「全国的に数多くの実績のある事業者1者から見積もりを徴取した」ということでありました。いわゆる「1者見積もり」であります。


 通常、見積もりを徴取する場合は、複数者から見積もりをとることは、行政においても、民間においてもきわめて常識的なことのはずであります。座間市の契約事務の手引きにおいても、委託業務等の参考見積もりについては「複数者が徴取すること」が明記され、その理由について「見積もり価格が市場における適正価格であるか判断でき、入札の公平性が保てる」としております。

 

もちろん、これは委託業務等の契約に関することでありますので、指定管理料の上限設定にあたって適用されるものではありません。しかし、指定管理ではこの手引きが適用されないのだから、「1者見積もりでもよし」とするのは、あまりにも非常識であり、適正さに欠けるものと言わなければなりません。

 

問題は、まず、この上限額が市場における適正価格であるかどうか判断できないということであります。さらに、見積もりを提出した事業者が公募に応じ、もしも指定管理者として選定された場合、座間市が支払う指定管理料は、まさに「言い値」となってしまうということであります。

 

2)「まさか」が現実に 見積もり業者の子会社が指定管理者に

 

私は、このことを指摘した12月段階では、まさか、そんなことはありえないだろうと、思っていましたが、なんと今回、その「まさか」は現実のものとなってしまいました。

 

本定例会の私の総括質疑において、見積もりを徴取した事業者はどこか?と尋ねたところ、副市長の答弁は「新日鉄興和不動産株式会社」とのことでありました。「新日鉄興和不動産株式会社」は本年4月から「日鉄興和不動産株式会社」と名称変更をされたとのことで、以下、日鉄興和不動産株式会社と呼びます。(実は、私はほんとうに日鉄興和不動産が見積もりを出したのか、懐疑的なのですが、とりあえず、そう答弁されておられるので、ここだとしておきましょう)

 

一方、今回、指定管理者として提案されております「アクティオ日鉄コミュニティ共同事業体」のうち、「日鉄コミュニティ株式会社」は日鉄興和不動産株式会社が100%株式を保有する子会社であります。つまり、1者見積もりを提出した会社の子会社が今回指定管理者として指定されることなったわけであります。

 

さらに、今回「アクティオ日鉄コミュニティ」が提示した指定管理料は1億584万6千円。上限額が1億604万3千円ですから、まさにほぼ見積り額どおり、上限額に対して99.8%の指定管理料ということであります。

 

まさに、絵に描いたような出来レースと思わざるを得ないような結果であります。これで、果たして適正な指定管理者の選定と言えるのでしょうか。何のための公募選考だったのでしょうか。初めから、指定管理者が決められていたとすれば、公募を行う必要はなかったのではないでしょうか。本市は最近になって、やっと指定管理者の指定にあたって公募を取り入れるようになりましたが、初めから事業者が決まっていたとするならば、公募を行わず、従来からの特命指定をし、その理由は「再開発事業でお世話になった大手デベロッパーの子会社にお願いしたい」とすればよかったのではないでしょうか。あまりにも、不透明、不適切な選定事務としか言いようがありません。

 

3)異常に低い稼働率設定(20%) 

 

 次に、手続きの不透明性、妥当性についての二番目の問題点は、1者見積もりしか行わなかった指定管理料の上限額が、ほんとうに適正なのかということであります。

 

 市民交流プラザの指定管理料の上限額は、2年4か月で1億604万3千円、年間で言えば4544万7千円。実際の収支規模は年間6038万7200円ですが、今回の指定管理では利用料金制を採用しておりますので、この6038万7200円からカフェの収入1320万円、貸室の利用料収入と自主事業収入174万200円、合計1494万200円が差し引かれ、その結果指定管理料は4544万7千円となるというものであります。

 

この見積もりで示されている貸室の利用料収入から計算すると、稼働率(=回転率 使用コマ数÷使用可能コマ数)は、わずか20%しかないということになっています。ちなみにハーモニーホール会議室の2018年度の回転率は、大会議室が44%、中会議室が47%、小会議室が40%となっております。また、同じ小田急相模原駅相模原市の再開発ビル内の公共施設は利用率(利用件数÷開館日数)しか公表されておりませんが、利用率は多目的ルームが98.8%、ミーティングルームは96.7%となっており、本市のハーモニーホールの回転率と利用率の相関から推測すると、おそらく回転率は50%を超えていると思われます。

 

駅前の公共施設の貸室の稼働率が20%しかないというのは、常識的に考えてありえません。ではなぜ、稼働率を低めに見積もることが問題かと言えば、今回は利用料金制が採用されていますので、収入見込みが少ないほど、事業者が受け取る指定管理料は多くなります。さらに稼働率20%を超える分は、すべて事業者の利益となるわけであります。

 

4)異常に高い維持管理費

  

また、施設管理委託費年間455万7000円も過大に見積もられている可能性が大であります。これは、清掃業務や警備業務等であると説明されております。市民交流プラザの延床面積は351.64㎡しかありませんが、延べ床面積が1182.31㎡ある上下水道局庁舎の維持管理費は事業者提案書では年間328万8千円となっております。上下水道庁舎は市民交流プラザより延床面積が約3.4倍も上回っているにもかかわらず、維持管理費は市民交流プラザの方が高くなっているのであります。

 

おそらく維持管理業務は、マンション管理を専門とする日鉄コミュニティが担当することになるのでしょう。一方、日鉄コミュニティはこの再開発のマンション部分の管理会社でもあります。もし、マンション部分と市民交流プラザを一体的に管理するということならば、実際の管理費用は大幅に縮減でき、利益を最大化することができるでしょう。これでは、まさに「お手盛り」の見積もりではありませんか。

 

以上のように、過大に見積もられた指定管理料の上限に対し、その見積もりを提出したとされる会社の子会社を含む共同事業体が、見積もり額とほぼ同額の指定管理料で指定管理者と指定されるという今回の事態は、あまりにも不透明であり、不適切と言わざるを得ません。

 

2.事業者としての適性

1)日鉄コミュニティは、国土交通省から行政処分を受けていた

 

 

次に、二番目の問題点として事業者の適性についてであります。今回本市が指定管理者に指定しようとしている「アクティオ日鉄コミュニティ共同事業体」のうち、日鉄コミュニティ株式会社は本年4月15日に国土交通省関東地方整備局長から「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」に基づく行政処分、指示処分を受けております。

 

なお処分理由については、「被処分者が管理事務を受託している複数の管理組合において、管理組合財産を、被処分者の元従業員が不正に着服し、管理組合に損害を与えた。」とのことであります。

 

くしくも、日鉄コミュニティ株式会社が行政処分を受けた本年4月15日は、本市の指定管理者選定委員会が開かれ、公募に応じた事業者からプレゼンが行われた日でありました。市当局はこの行政処分について、つい最近まで知らなかったとのことありますので、日鉄コミュニティ株式会社はこの事実を本市に報告することなく、プレゼンに臨み、それ以降も報告することなく、指定管理者選定委員会は4月22日に同社を含む共同事業体を指定管理者として内定しております。

 

2)「各種法令を遵守している者であること」(市の指針)

 

 

本市の「公の施設の指定管理者制度に関する指針」における「申請者の資格」では、「指定管理者の候補者として申請する事業者は、次の各号に該当する者とする」としてその中には、「各種法令を遵守している者であること」が示されております。

 

しかし、今回の指定管理者の公募にあたっての募集要項の「応募資格には、「各種法令を遵守している者であること」は記載されておりません。故に、当局は日鉄コミュニティ株式会社は応募資格に抵触していないという見解のようですが、募集要項の欠格事項に記述がないことをもって、直近において法令違反を犯した事業者を指定管理者として指定することは、果たして適切なことなのでしょうか。

 

私は、日鉄コミュニティが今回、座間市の公の施設である市民交流プラザの指定管理者となることは適切ではないと考えるものであります。

 

3.審議及び審査にあっての当局の情報の非開示性

 

 

1)選定委員会の議事録は「黒塗り」

 

 

今回の議会審議及び審査にあたって、私は指定管理者選定委員会の議事録を資料請求致しました。ところが、出されて来たものは、ほぼ黒塗り状態で、特に選定委員会委員の質問に対する事業者側の回答は、まったく明らかにされませんでした。

 

また、都市環境常任委員会において、委員会の総意で、今回指定管理者に指定しようとしている事業者の、事業計画書及び収支計画書の提出を求めたにもかかわらず、当局はその提出を拒否しました。

 

こうした状況で、一体どうやって、指定管理者としての適否を判断すればいいのでしょうか。特に今回は、本市では初めて利用料金制度が導入されたにもかかわらず、「アクティオ日鉄コミュニティ共同事業体」は、利用料金を一体いくらと設定しているのかは、本会議採決が行われる本日に至っても、明らかにはされておりません。

 

2)情報公開条例の運用を誤っている

 

 

当局は、指定管理者選定委員会の議事録や事業者の事業計画書等には、「企業のノウハウ等の非公開情報が含まれている可能性が高いため」との理由を述べていますが、座間市情報公開条例の運用上からも適切な運用とは言い難いものであります。

 

座間市情報公開条例第7条第2号では、「法人その他の団体に関する情報」について、「公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」を非公開情報と規定しております。

 

しかし、今回の場合、当局は、この情報公開条例第7条第2号の規定を厳格に適用するのではなく、「非公開情報が含まれる可能性がある」として、すべてを非公開としております。いわば、「〇〇〇のおそれがあるもののおそれがある」いった、わけのわからない理由ということになります。

 

一方、本市が作成している「座間市情報公開条例の解釈及び運用基準」では、条例第7条の運用について、「行政情報の公開、非公開の判断を迅速かつ的確に行うために、本条各号に規定する非公開情報に該当する文書を職務上作成又は取得した時点で、(中略)本条何号に該当するかを記入することとします」とあります。

 

つまり、この基準からすれば、今回の場合、選定委員会の議事録を作成した段階で、事業者の事業計画を取得した段階で、公開部分、非公開部分の判断をすべきものであるということであります。 

 

  それを行わず、単なる可能性一般で、すべてを非公開とし、常任委員会の資料請求にも応じなかったことは、到底容認できるものではありません。

 

指定管理者選定委員会でどのような議論の末、事業者が決定されたのか、指定されようとする事業者は、どのような管理・運営を行おうとしているのか、一切あきらかにされず、最低限の情報開示も行われずに、どうやって議会は審議・審査を行えばよいのでしょうか。こうした当局の情報隠しは、適正な議会の議決権の行使を妨げるものであると言わざるを得ませんし、厳しく非難されるべきものであります。

 

4.どうすべきだったのか

 

以上、「1.手続きの不透明性と妥当性」「2.事業者としての適性」「3.審議及び審査にあっての当局の情報の非開示性」の三つの観点から反対の理由を申し述べて参りましたが、最後に、「ではどうすべきだったのか」ということについて私の考えを申し上げておきたいと思います。

 

まず、指定管理料の上限設定にあたって、事業者から見積もりを徴取するならば、複数者からの見積もりを徴取すべきであったということであります。複数者からの見積もり徴取について、昨年12月議会において当局は、「公募の前に施設の詳細を公表し説明するということは難しい」として、小田急相模原駅前西地区市街地再開発組合の参加組合員である事業者に協力をただいた」と答弁されておりますが、行政手続の透明性と正当性を担保するためには、複数者からの見積もりが必須であったと思います。

 

もし、見積もりを徴取しないとするならば、公募には応じないという条件でコンサルタント会社とアドバイザー契約を結び、指定管理料の上限額を定めるという手法もありますが、本件のような年間指定管理料が4500万円程度の施設で、コンサル契約を結ぶというのは費用対効果の点から適切ではないでしょう。

 

また、見積もりも徴取しない、コンサル契約も結ばないとすれば、本市の職員が見積もりを行い指定管理料の上限額を設定するという手法も考えられます。これは、大変手間のかかることかもしれませんが、その手間を惜しみ、特定の事業者に丸投げするようなやり方と比べるとはるかにましであります。

 

当たり前の話ではありますが、指定管理料は税金であります。今回のやり方は、市当局が手間を惜しんだ分を市民の税金で穴埋めするようなものであります。

 

そして、私が本来とるべきだった思う手法は、指定管理者制度ではなく市の直営方式で管理・運営を行い、カフェについては市内の社会福祉法人NPO、その他福祉団体等へ委託するというやり方が最適だったと思います。

 

当局は、市民交流プラザの管理・運営について、市が行った場合と民間が行った場合の官民コスト比較を行わなかったと答弁されておりますし、直営方式の検討を行った形跡もありません。

 

これだけの指定管理料を民間事業者に支払うならば、おそらく市の直営方式の方が、管理・運営経費は安くなり、分野ごとの個別の委託契約を結べば、市内法人や団体との連携のもと、「市民の新たな交流の場」である本施設の設置目的を最も有効に達成できたのではないかと思う次第であります。

 

昨今、本市においては指定管理制度のガイドラインである「公の施設の指定管理制度に関する指針」においても、民間活力導入ガイドラインである「民間活力有効指針」においても、「経費の縮減」という言葉が削除されてきております。

 

元々、国や地方自治体における民間活力導入は「経費の縮減」、すなわち「民間の方が安い」というのが、最も大きな論拠とされてきました。ところが、今やこの「経費の縮減」はなくなり、一昨年の上下水道局庁舎も同様ですが、市の直営方式の方が安価であるという試算を行いながら、それもよりも高いリース方式の方が選択され、「民間の方が高い」ということが、本市においては常態化しつつあります。

 

私も一概に民間活力導入がすべて「悪」であるとまではいいません。しかし、民間活力導入を見きわめる市職員の能力が追いつかなければ、あるいは、それをチェックする議会の監視機能が追いつかなければ、市民の税金が浪費されてしまうということを是非とも肝に銘じていただきたいと思います。

 

賢明なる市議会議員の皆様におかれましては、満足な説明も情報開示を行わなかった本議案について、議会の良識を示す上でも、否決の決定を下されますよう、お願いを申し上げる次第であります。

 

 

 

 

2018年第4回定例会 討論

それではただ議題となっております議案及び陳情について、賛成並びに反対の討論を行います。

戸籍事務へのマイナンバー制度導入に係る予算措置に反対

まず、議案第69号の一般会計補正予算について反対の討論を行います。本補正予算では、歳入においては国庫補助金として「戸籍住民台帳管理経補助金(戸籍システム記録文字情報収集事業)と、歳出においては番号制度対応システム事業費が計上されております。本補助金及び事業は、「戸籍事務へのマイナンバー制度導入にあたり、戸籍の記録に使用している外字の提供作業が必要となったことから、作業に要する費用の増額措置」とされておりますが、今定例会の審議において明らかとなったように、戸籍事務においてマイナンバーを活用し、他の行政事務に対し特定個人情報を提供するための法改正は未だ行われておりません。

本年7月12日に横浜地方法務局戸籍課長から市町村戸籍事務主管課長へ発出された通知においても、「戸籍事務へのマイナンバー制度導入については、法制審議会戸籍法部会において『戸籍法の改正に関する中間試案』が示されたところですが」として、審議会の答申にも至ってない中間試案なるものに基づいて、今回の外字情報の提供を求めており、法令上の根拠は示されておりません。

昨年のマイナンバーカードへの旧姓併記に伴うシステム改修も同様でありましたが、マイナンバー関係の事務については、法令の整備が整っていないにもかかわらず予算措置され、事務が進められるという事態が相次いており、はなはだ由々しき事態であると言わざるを得ません。

そもそも、戸籍事務にマイナンバー制度を導入すること自体がまちがいであります。極めてセンシティブな情報である戸籍情報と個人番号と紐づけするならば、それが外部に漏えいした場合、プライバシー保護上取り返しのつかない事態となることは容易に想像できますし、事務効率の面からも膨大な費用をかけて戸籍制度にマイナンバー制度を導入する必要性は認められません。

市民交流プラザの指定管理料の上限設定 なぜ1社見積もりなのか?!

次に、本補正予算の債務負担行為の補正についてであります。今回の債務負担行為補正では、指定管理委託料として、小田急相模原駅前西地区再開発事業において、本市が買い取った保留床のうち3階部分に、市民交流プラザを開設し、指定管理者による管理を行わせるため、指定管理料の上限を債務負担行為として設定することが含まれております。

この債務負担行為の設定は、2019年12月から2022年3月までの28か月分の指定管理料の上限を1億604万3千円、年額4544万7千円とするものでありますが、この上限額はどのように算出されたのかいうことについて当局は、「全国的に数多くの実績のある事業者1社から見積もりを徴取し、設定した」とのことでありました。

しかし、1社だけからの見積りを基にした上限額の設定は、果たして妥当なのでしょうか。なぜ複数者からの見積を徴取しなかったのか、という点について当局は、「公募の前に施設の詳細の公表、併せて細かな説明が非常に難しいと考え、一社見積もりとした。」と答弁をされておられますが、見積もりを徴取した1社に対しては仕様の内容を提示したと思われますので、もしこの事業者が公募に応じるならば、この1社だけは公募期間の前に仕様の具体的内容が示されたこととなり、公平性が問われることになってしまいます。

また、座間市の契約事務の手引きでは、委託業務等の仕様書の作成の場合は、予定価格を設定するための参考見積もりについて、「複数者から徴取すること」と明記され、その理由について「見積もり価格が市場における適正価格であるか判断でき、入札の公平性を保てる」としております。もちろん、これは、競争入札における予定価格設定について定めたものでありますが、競争入札における予定価格は上限額を意味しますから、指定管理料の上限額を定めるにあたっても、その適正さを担保するためにも、複数者からの参考見積もりの徴取が必要であったと考えます。

カフェは初めから赤字を想定

次に、指定管理料の上限額の内訳においては、カフェの運営費用について、収入が年間1320万円と見積もられているのに対し、支出はカフェの人件費を加えると1861万円となり、年間514万円の赤字となることが見込まれております。

当局は、「カフェの運営は、営利を目的としたものではなく、市民の交流、コミュニティの醸成等を第一の目的としているので、結果的に収入より経費が多くなった」と答弁されておりますが、この市民交流プラザは、駅前の再開発ビル内に立地するという恵まれたロケーションのもとで、しかも市の直営ではなく、民間活力を導入しながら、あらかじめ赤字を想定するということは理解に苦しむ次第であります。

異常に高い施設管理委託費

また、施設管理委託費は年間455万7000円が計上され、具体的には清掃業務や警備業務であると説明されました。ちなみにこの施設の延床面積は、351.64平方メートルであります。これを延床面積1182.31㎡の上下水道局庁舎と比べてみますと、上下水道局庁舎計画段階の試算である導入可能性調査では、総合清掃費と設備管理業務の合計は460万8千円、事業者提案書では、維持管理費とその他管理費の合計は328万8千円となっております。もちろん詳細な費目設定において違いがあるのかもしれませんが、延べ床面積で約3.4倍も上下水道局庁舎が上回っているにもかかわらず、維持管理経費は市民交流プラザの方が高いという見積もりとなっており、見積もりの妥当性に疑念が生じざるを得ません。

以上の点から、市民交流プラザの指定管理料の上限を定める債務負担行為の設定については、適正なものと判断することができませんので、反対をするものであります。

次に、 議案第70号から議案第74号までの各特別会計補正予算及び企業会計補正予算については、概ね妥当なものとして賛成をするものであります。

子育て支援センター条例修正案に賛成

次に、議案第75号の座間市子育て支援センター条例についてでありますが、これまで条例に基づく設置が行われていなかった子育て支援センターを、公の施設と位置付け、条例に基づき設置、管理、運営等を定めるものあります。本条例案については、原案の第3条(事業)に「地域の子育て拠点として地域における子育て支援活動の展開を図る取り組みの実施」を加える修正案が提出されております。私は、本修正案の趣旨に賛同し、賛成するものであります。

市民交流プラザ条例 設置目的には賛成

次に、議案第76号の座間市立市民交流プラザ条例について、賛成の討論を行います。本施設は、小田急相模原駅西口再開発事業の保留床を座間市が購入したことにより、設置されることとなったものであります。

私は、同再開発事業の保留床の買い取りについては、一貫して反対の見解を示して参りました。現状でもその考えは変わりません。しかし、保留床の買い取りが議決され、すでに契約も締結されておるわけですから、今回は、購入された保留床部分をどのような行政目的として活用するのかという観点から、その適否を判断しました。その結果、その利用目的については、概ね適切であると判断いたしましたので、賛成をするものであります。

ただ一点のみ指摘しておきますと、本条例案では第6条において、休館日及び開館時間が規定されておりますが、「市民交流プラザの休館日及び開館時間は規則で定める」として、市長が定める規則に委任されております。本来なら公の施設である以上、議会の議決が必要とされる条例本体に明記すべきと考えるものであります。以上、指摘事項を申し上げた上で、賛成するものであります。

法人市民税の引き下げに反対

次に議案第77号から第80号までの各条例の一部改正についてでありますが、議案第78号の市税条例の一部を改正する条例を除いて概ね妥当なものとして、賛成をするものであります。

反対をする市税条例の一部を改正する条例については、法人市民税の税率を3.7%引き下げることが含まれております。

本来、法人市民税は、法人が、所在する地方公共団体から公的サービスを享受しているという視点から、課税され納付の義務を負っているものであり、地方公共団体固有の税源であるはずであります。ところが国は、地方税法を改定し、税率を引き下げ、その分を国税化し、地方交付税の財源とすることを2014年以降進めてきており、その理由は、「地域間の税源の是正をするため」と称しております。

ご承知のとおり、地方税の特徴は応益的要素が強く、ほぼ均一課税となっております。一方、国税の基幹税である所得税は、かつてに比べると累進性が緩和されてきておりますが、応能的要素が強いものであります。国がいう、地域間の税源を是正するというならば、本来なら、再分配機能を有する所得税の累進性を再度強化し、その財源を地域間格差の是正のために再配分するのが原則であり、応益的要素の強い地方税を税源から奪うのは、まさに筋違いとしか言いようがありません。

今回当局は、法人市民税の税率が改定された場合の影響額について、試算していないとのことでありましたので、2017年度決算における法人市民税約16億8360万円から、改定後の税率を単純計算しましたところ、法人市民税は約11億776万円となり、約5億7584万円減収となる計算となりました。もちろん、消費税の10%増税がもしも予定どおり進められるならば、地方消費税の増収とはなりますが、果たして、この減収分を上回ることとなるのか、はなはだ疑問であります。以上のような理由から、市税の条例の一部を改正する条例に反対するものであります。

市民文化会館、市民体育館の指定管理 またも公募せず
次に議案第81号「座間市立市民文化会館の指定管理者の指定について」と議案第82号「座間市立市民体育館の指定管理者の指定について」反対の討論を行います。

両施設の指定管理者の指定については、今回も公募によらず、特命指定となっております。これは、本市の「公の施設の指定管理者制度に関する指針」において、公募の対象外とする施設として「公の施設であって、専ら当該施設の維持管理、事業運営等を行うことを目的として設立された団体に管理させようとする施設」が示されていることによるものとされております。

このことについては、これまで何度となく指摘をしてきておりますが、公募の対象外として「専ら当該施設の維持管理、事業運営等を行うことを目的として設立された団体に管理させようとする施設」などという規定は、私の知る限り他の地方自治体において例はなく、本市独特のものであり、指定管理者制度の趣旨からすれば、明らかに逸脱するものとしか言いようがありません。

よって、両施設の指定管理者の指定にあたっては公募の手続きをとるべきであるという考えから、反対するものであります。

一般職職員の給与等の引き上げに賛成 市長や議員の期末手当引き上げは反対

次に、議案第83号から議案第88号までの一般会計補正予算、各特別会計補正予算企業会計補正予算と、議案第89号から議案第91号までの給与、報酬関連の条例の一部改正については、関連がありますので、まとめて討論を行います。

まず、私の議案に対する態度を申し上げますと、議案第84号、85号、86号、88号、91号に賛成、議案第83号、87号、89号、90号に反対するものであります。以下、理由の説明を致します。

これらの議案は、国の人事院勧告に準拠し、一般職職員の給与及び期末勤勉手当、市長などの常勤特別職職員と非常勤特別職である市議会議員の期末手当の支給額を改正する条例とそれに伴う補正予算であります。2018年の人事院勧告は、民間給与との較差を埋めるため、俸給表の水準を0.16%引き上げ、期末勤勉手当については、0.05か月分を引き上げ、勤勉手当に配分するというものであります。こうした人事院勧告のもと、一般職員の給与及び期末勤勉手当の係る条例改正並びに予算措置に関しては、人事勧告に準拠するという観点から、妥当なものとして、賛成をするものであります。

しかし、常勤特別職員や市議会議員の期末手当の0.05が月分の引き上げについては、認めることはできません。なぜならば、人事院勧告は、「引き上げ分を勤勉手当に配分」としており、勤勉手当のない常勤特別職や市議会議員の期末手当を引き上げることは、勧告の内容に反し、人事院勧告に準拠しているとは言えません。したがって、人事院勧告に準拠しないというならば、座間市特別職報酬等審議会に諮問し、その答申に沿って措置されるべきであります。よって、常勤特別職及び市議会議員の期末手当の引き上げに係る条例改正及び予算措置に反対するものであります。

次に、陳情について討論を行います。ただ今、議題となっております陳情のうち、陳情第35号、第36号、第39号、第40号、第41号につきましては、その趣旨に概ね賛同し、採択すべきものと考えます。

都市計画道路広野大塚線の一刻も早い整備を求める陳情」に反対

陳情第37号につきましては、以下の理由で反対するものであります。

本陳情は、「座間市都市計画道路広野大塚線の一刻も早い整備を求める」ものであります。都市[計画道路広野大塚線とは、海老名市境の大塚本町交差点付近から県道座間大和線相模が丘小学校付近までの延長4510m、幅員22mで都市計画決定されている道路であります。

現状では、都市計画道路としての整備は、全線未整備となっており、このうち、海老名市境からさがみ野立体、すなわち市道14号線相模健康センター付近までが、神奈川県の「かながわの道づくり計画」において、事業化に向けた調査を行う箇所として「事業化検討箇所」に位置付けられております。よって、県の考え方としては、綾瀬市都市計画道路上土棚線から広野大塚線のさがみ野立体までの区間について、事業化にむけた検討が行われているものと思われます。

一方、本陳情は、「陳情趣旨」において、座間市に対して広野大塚線の一刻も早い整備を強く求める」とし、さらに「陳情理由」において「特に、事業化可能な区間都市計画道路座間大和線から都市計画道路座間南林間線までの栗原東部地区)からの先行事業化を求めております。つまり、整備にあたって現在検討されている綾瀬市側から北進するのではなく逆に県道座間大和線から南進する整備を本市に求めているものと思われます。

しかし、こうした考え方には、いくつかの大きな問題があります。まず、栗原東部地域の先行事業化については、県のみちづくり計画には全く位置付けられておりませんから、陳情者が求めているように座間市が単独で整備をすることになります。では、座間市が単独で22m級の都市計画道路を先行事業化しうる財政力を有しているのかと言えば、中長期的にみても、全く現実性に乏しいものであります。さらに、あえて財政的に無理を重ねて事業化しようとしても、県や座間市がかねがね主張している広域幹線道路としての機能を果たすことはできず、費用対効果が問われることとなるでしょう。

次に、技術的な問題であります。幅員22m四車線の広野大塚線が接合する県道座間大和線は2車線で、県道座間大和線を四車線化しない限りボトルネック状態となり、ただでさえ慢性的な渋滞状態となっている県道座間大和線の交通処理は不可能となることが明らかであります。

また、広野大塚線と座間南林間線との接合においても、現行の都市計画決定では、北向庚申堂交差点付近は、ごくわずかの距離の間に市道15線、広野大塚線、市道16号と三つの幹線道路が交差することなり、ここでも交通処理は不可能と思われるからであります。

以上のような点から、陳情者が求める都市計画道路広野大塚線の栗原東部地域における先行事業化は、妥当なものとは判断できませんので、反対をするものであります。

一方で、この陳情の陳情理由においては、「農業を取り巻く環境も大きく変化し」とあり、社会環境の変化が本陳情提出の背景となっていることがうかがえます。ご承知のとおり、本市では2017年度に座間市都市マスタープラン運用方針(地域別構想・地域別都市づくりの方針「栗原東部地域」)を策定し、その中では、都市計画道路広野大塚線のルート周辺の農振農用地は、水源涵養地の機能も含め、保全ゾーンとして、将来的にも保全の対象とすることが定められております。

私は、こうした栗原東部地域の土地利用方針については、都市計画道路部分を除いて大いに賛同し、評価するものでありますが、都市計画上、農振農用地としての保全を定めたとしても、どのようにして都市農業を守り、振興させていくのかという農業政策がなければ、優良な農地として保全していくことはできません。今回、こうした陳情が提出された背景には、農業従事者の高齢化や農業後継者の不足、また、農業生産への意欲を喪失しつつあるというようなことが、あるのではないかと思われますし、私自身もこのままでは、優良な農地であり、そして大事な水源涵養地であるこの地域の農地が、耕作放棄地等となってしまうのではないかという危機感を持っております。

そして、この問題は単にこの地域の地権者の問題にとどまらず、本市にとっても、極めて公共的な課題であると考えるものであります。こうした重い課題を、当局も我々議会も、さらに他の地域の市民も、しっかりと真正面から受け止め、この地域の優良な農地をどのようにして保全していくのか、農業振興策をどうするのか、その答えを出していかなければならないと思う次第であります。

「臓器移植の環境整備に関する意見書の提出を求める陳情」に反対

本陳情は、「臓器移植の環境整備に関する意見書の提出を求める陳情」として、国の対して様々の施策を講じるよう求めております。部分的には賛同しうる内容も含まれておりますが、「陳情趣旨」や「陳情理由」を貫く基本的な考え方については、「ドナーを増やすため」や「臓器提供施設を増やすため」など、現行法のもとで、さらなる臓器提供を促進することが示されております。

臓器移植法は、1997年に成立し、2009年に改正されておりますが、この改正には、大きな問題点が含まれていると私は思っております。当時、改正の目的として強調されたのは、陳情理由にも触れられておりますが、「イスタンブール宣言によって,子どものレシピエント(受領者)患者の海外渡航による脳死臓器移植ができなくなるから,日本で実施できるようにすべきだ」という理屈でありました。その結果、同じく陳情理由の中にあるように「本人の意思が不明確な場合であっても、家族の承諾により臓器を提供することが可能」となったわけであります。

私は、こうした結論を導き出したことは誤りであると考えるものです。レシピエントとなる子どもの権利のみならず,ドナーとなる子どもの権利も十分に保障したうえで脳死臓器移植を実施することが可能であるのか否かにつき,わが国の脳死臓器移植についての社会的合意の有り様に応じて、慎重に検討されるべきものであったと思う次第であります。多くの子どもが移植を受けられないで待っているから,移植例を増やすため,脳死状態に至る少数の子どもの権利の擁護を後退させてもやむを得ないとするような,「最大多数の最大幸福」といった考えを人間の生死に関して導入することは、私は誤った考え方であると思っております。

この問題については、生命倫理や死生観にかかわることでありますので、客観的事実というより、私の考えを中心に述べさせていただきましたが、私は、臓器移植の改正法については自己決定権の保障が不十分である認識から、そうした状態でさらに臓器移植を促進させようとする本陳情には反対をするものであります。

以上で討論を終わります。 

2018年第3回定例会 討論

それでは、ただ今議題となっております議案及び陳情のうち、議案第57号、58号、60号、61号、63号について反対の討論、陳情第28号について賛成の討論を行います。

【2017年度水道事業決算に対する反対討論】

まず、議案第57号、2017年度の水道事業会計決算の認定及び未処分利益剰余金の処分について反対の討論を行います。

営業収支は赤字 経常収支は黒字
当該決算年度の損益状況は、営業損益では、8164万6千円の営業損失となっておりますが、営業外収支等を含めた経常損益は、2億2535万9千円の黒字を計上し、当年度純損益では2億1634万5千円となっており、営業収支の赤字を営業外収支等の黒字で補うという構造には変化はありません。また、貸借対象表における資産及び負債、資本の状況、キャッシュフロー計算書における資金収支の状況、さらに内部留保金の保有からしても、水道事業会計は、概ね良好な経営状態であると言えます。

営業収支赤字の原因は宮が瀬系県水受水費
一方、水道事業会計における最大の問題は、営業収支の赤字の原因となっている宮が瀬系県水の受水費の問題であります。2016年度から神奈川県広域水道企業団単価が値下げされたことにより、宮が瀬系県水受水費は、2014年度では5億2036万7千円だったものが、当該決算年度では4億2532万3千円と、約1億円近く下がってはおりますが、依然として給水原価に占める割合は24.07%と高く、供給単価との逆ざやの直接的な原因となっております。

ご承知のとおり、この宮が瀬系県水の受水費のほとんどは、使用水量にかかわらず支払が義務付けられている基本料金であります。当該決算年度で言えば、1日の平均有収水量は3万4683立方メートル、このうち県水は約5000立方メートル、わずか約14.5%にすぎません。しかし、宮ヶ瀬系県水の受水費の基本料金の計算では、日量3万7,300立方メートル、すなわち、実際に受水している水量の7.5倍の料金を支払っているわけであります。これは、基本料金の計算が、1978年に締結された神奈川県企業庁座間市との基本協定において、配分水量が3万7,300立方メートルと定められていることがその根拠とされており、故に、本市は、宮ヶ瀬系県水を、たとえ1滴も使わなかったとしても、現状では年間約4億円の支払いを求められることになるわけであります。

県水受水費 使った分の料金だけなら営業収支も2億3900万円の黒字
しかし、もし、宮が瀬系県水の受水費が、本市が使用した水の量だけだとすれば、どうなるのでしょうか。そうすると受水費は年間約1億円ほどとなりますから、残りの約3億2000万円の支出は必要がなくなります。この約3億2000万円の無駄な支出をなくせば、当該決算年度の決算では、営業損失約8100万円を容易に吸収し、逆に約2億3900万円の営業利益となり、当年度純損益は4億5500万円の黒字となるわけであります。

選択肢は二つ 契約を見直すか解約するか

よって私は一貫して主張してきておりますが、宮ヶ瀬系県水に関し、県企業庁との分水契約の内容を見直し、本市の使用水量分の基本料金、従量料金とすべきであります。また、もう一つの選択肢としては、県企業庁との分水契約を解除し、本市の自己水源のみで水道事業を運営する道であります。現在、本市の自己水源能力は1日最大4万3000㎥であります。当該決算年度の1日平均配水量は3万6372㎥、1日最大給水量は3万9395㎥ですから、十分に自己水源だけで賄うことは可能であります。

いずれにせよ、本市水道事業の営業収支赤字の原因である宮が瀬系県水受水費の抜本的見直しが必要であり、公金支出の妥当性の観点からすれば、無駄な支出と言え、当決算を適切なものとして認定することはできません。

【2017年度公共下水道事業決算に対する反対討論】
次に、議案第58号、2017年度の「公共下水道会計決算の認定及び未処分利益剰余金の処分について」と、議案第63号「下水道条例の一部を改正する条例」について反対の討論を行います。

水道事業と同じく営業収支は赤字 経常収支は黒字

当該決算年度の損益状況は、営業損益は、1億1602万3千円の営業損失、赤字となっておりますが、営業外収支等を含めた経常損益では、1億8818万8千円の黒字を計上し、当年度純損益は1億6852万9千円となっており、営業収支の赤字を営業外収支等の黒字で補うという構造は水道事業会計と同様であります。

水道事業との違いは、多額な負債と資金不足
しかし、水道事業会計との大きな違いは、多額の負債と内部留保金がほとんどないことにより、資金収支において不足が生じ、一般会計からの補助金によって不足を補っている点であります。これは、下水道事業会計が公営企業会計に移行したことにより、確かに明確になりました。

まず、経常費用に占める固定費の割合、すなわち減価償却費や支払利息等の割合について見てみると、上水道の44.3%に対し、下水道は76.5%で1.7倍の開きがあります。しかも、下水道の固定費に占める減価償却費と支払利息の割合は実に95.6%ですから、固定費のほとんどが過去の建設投資に係るものと言えます。

次に、流動比率の極端な開きです。流動比率は1年以内に支払う債務に対して支払可能な現金の割合を示すもので、短期的な返済能力を示す指標ですが、上水道が582.7%に対し、下水道は32.2%と18.1倍の開きがあります。

次に、長期的な返済能力においても大きな開きがあります。キャッシュフロー、すなわち経常利益に減価償却費を加え、他会計補助金を差し引いた額に対する企業債残高(有利子負債)の倍率については、上水道の2.3倍に対し、下水道は11.4倍と5倍の開きがあります。

次に、企業債償還残高についてですが、これは、上水道が約19億4500万円に対し、下水道は約162億円と8.3倍の開きがあります。

最大の論点は、資本費の回収をどのようにすべきか

こうした結果、本市下水道事業の資本費に関わる汚水処理原価は、当該決算年度1㎥あたり82.69円と、昨年度より10.13円減少しているものの、全国同規模事業体平均55.48円を大きく上回り、全国全事業体平均69.08円をも上回っている状況であります。また、処理人口1人あたりの資本費でも同規模事業体平均、全事業体平均を上回っております。

以上のように、本市下水道事業の特徴は、多額の企業債残高により処理原価のうち84.07%を資本費がしめるという財務体質であることがわかります。したがって、市街化区域の公共下水道整備が100%近くとなった現在、この資本費の回収をどのように行うのか? 使用料だけで回収するのか? 使用料と税金をあわせて回収するのか、これが、本市の下水道事業会計の最大の論点となるわけであります。

値上げ後の使用料は県内19市中3位の高水準

本市の公共下水道会計は、特別会計時代から、一般会計からの基準外繰入金、いわゆる赤字補てんによって収支の均衡を図ってきました。当該決算年度では一般会計からの補助金は1億6135万3千円ほどとなっておりますが、当局はこの一般会計補助金をなくすことをめざし、資金収支の不足分を使用料に転嫁しようと、今回平均9.81%の使用料値上げを提案しております。具体的には、現状の使用料では、一般会計からの補助金をゼロとした場合、今後5年間で約10億円の資金不足になるとして、そのうち約8億円を使用料の値上げ分で、残りの約2億円を一般会計補助金で賄うというものであります。

その結果、本市の下水道使用料は県内他市との比較でどうなるのか言えば、本市の20㎥あたりの使用料は2395円で、現状では県下19市中3番目に高い使用料となります。また、同じ流域下水道事業に参加している綾瀬市1908円、相模原市1851円、海老名市1633円と比べても格段に高い使用料となることになります。

当局は、値上げの理由として、公営企業の独立採算制の原則から、一般会計補助金をなくすと述べられております。私も、下水道事業が独立採算となることを願っております。しかし、本市下水道事業の現状からすれば、そのためには相応の年月が必要だと思っておりますし、最大限、公共サービスの受給者である市民の理解と合意のもとで進めていくことが必要だと思います。

なぜ、多額の負債があるのか
本市における下水道事業は、1970年代中盤以降比較的短期間の間に主に企業債(借金)を財源とし、さらにバブル崩壊以降は国策(景気対策)としての国の公共事業投資とあいまって過大な建設投資を行ってきました。これは、公共の福祉のために、ある意味、身の丈を超えて建設投資を行ってきたと言えるでしょう。

当局は、独立採算制をことさら強調されますが、では、なぜ、事業開始段階から独立採算制をとらなかったのでしょうか。それでは、財政の健全性は担保されたとしても、事業の進捗が遅々として進まないと判断したからでしょう。もし、初期の段階から独立採算制で下水道事業を運営していたならば、公共下水道整備はおそらく未だに市街化区域の半分にも満たなかったでしょう。つまり、事業の政策的必要性から、採算性を度外視し、借金と一般財源を投入して整備を進めてきたたわけです。

その結果、多額の負債を背負い、損益計算上、純利益を計上したとしても、ほぼ全額が負債の償還に充てられ、内部留保は積み立てることができず、資金収支において資金不足となる状況となったわけではありませんか。こうした歴史的経緯を忘れてはなりません。

どうすべきか

であるならば、完全独立採算制への移行に際しては、性急に使用料値上げという形で、市民への負担を強化するのではなく、当面の間は都市計画税を財源とした一般会計からの補助金により資金不足を補うべきであります。

あるいは、地方公営企業法第18条「地方公共団体は一般会計から地方公営企業会計へ出資できる」若しくは18条の2「長期の貸付けをすることができる」という規定に基づいて、出資また長期貸付を行い、資金不足を補うべきであります。

市街化調整区域の公共下水道整備は妥当な選択か
また合わせて、当局がこのたび進めようとしている市街化調整区域の公共下水道整備についても、その妥当性について指摘をしておきたいと思います。

当局が使用料値上げに際して作成した今後5年間の財政シュミレーションでは、2022年から市街化調整区域の公共下水道整備の建設改良費が計上されておりますが、現状では事業計画もなく、事業認可もおりていません。事業計画がないにもかかわず、工事費だけが計上され、それを前提とした財政シュミレーションによって使用料が値上げされるというのは、果たして適正な事務執行なのでしょうか。

私はかねがね、市街化調整区域の汚水処理は、経済的合理性からして公共下水道ではなく、高度処理が可能な合併浄化槽設置に対する補助方式とすべきであると主張して参りました。下水道法では、第2条において公共下水道を定義しておりますが、それでは「主として市街地における下水を排除し、又は処理するため」とあり、そもそも、市街化を抑制すべき区域である市街化調整区域は、本来対象ではありません。また、市街化を抑制すべき区域であるが故に、整備面積に対して対象戸数は少なく、市街化区域と比べて高コストとなることは明らかであります。

再検討すべき

今定例会において当局は、市街化調整区域の公共下水道整備について、その財源をどうするのかという私の質疑に対して、主に企業債で賄うと答弁されました。多額の企業債残高を抱えながら、さらに企業債で負債を増やすということなのでしょうか。また、市街化調整区域の戸数のうち、すでに1/3は合併浄化槽を設置していることも明らかとなりました。こうした状況で公共下水道を整備したとしても、果たして接続されるのでしょうか。ただでさえ、高コストの事業を行い、さらに接続率も望めないということでは、一体なんのための公共下水道整備かと言わざるを得ません。市街化調整区域の公共下水道整備については、再度立ち止まって抜本的な再検討を行うべきであります。

以上のことから、議案第58号、2017年度の公共下水道会計決算の認定及び未処分利益剰余金の処分についてと、議案第63号下水道条例の一部を改正する条例について反対をするものであります。

【工場立地法に基づく緑地率等の準則を定める条例に対する反対討論】

次に、議案60号座間市工場立地法第4条の2第1項の規定による準則を定める条例について、反対の討論を行います。

条例制定の経緯
条例案は工場立地法に基づく特定工場、すなわち、敷地面積9000㎡以上又は建築面積3000㎡以上の製造業、電気・ガス・熱供給者の工場に義務付けられる緑地及び環境施設の面積率の基準を定めるものであります。

同法において国が定める準則は、緑地20%以上、環境施設面積25%以上でありますが、これまで神奈川県では、県条例によって、工業地域及び工業専用地域は緑地15%以上、環境施設面積20%以上に緩和し、その他の地域については緑地25%以上、環境施設面積30%以上としておりました。2012年に第2次地方分権一括法が施行され、市区域における緑地面積率の準則の制定権及び届出事務が、市に移譲され、2016年には第6次地方分権一括法の施行により町村区域における緑地面積率の準則の制定権及び届出事務が、町村に移譲されたことにより、2017年に県条例が廃止され、市町村における条例化が求められていたわけであります。

県下最低の緑地率
そうした中、今回提案されております本市の条例案の、工業地域・工業専用地域における緑地5%以上、環境施設面積率10%以上という割合は、神奈川県下では最も低く、この割合を採用しているのは、現時点では横須賀市座間市だけであります。また、準工業地域の緑地10%以上、環境施設面積率15%以上という割合も県下最低であります。

では、なぜこうした最低の緑地面積率及び環境施設面積率としたのか、ということに対して市長は、同法の対象となる特定工場の再投資の促進及び市外への流失防止のための産業振興策としての規制緩和であると説明されました。

「産業振興」のために環境保全を犠牲にしてよいのか

しかし、産業振興と環境保全は、「一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ない」というトレードオフの関係ではありません。この工場立地法が制定されたのは1973年。当時は、まさに高度成長のひずみである公害問題が全国各地で多発し、同法は遅ればせながらも、工場の立地段階から、企業自らが周辺の生活環境との調和を保ちうる基盤を整備し、社会的責任を果たすことを目的として制定されたものであります。つまり、産業振興と環境保全を両立させ、対象工場となる大規模工場が社会的責任を果たすことが、立法趣旨であると思われます。

では、制定から45年が経過し、この大規模工場が果たすべき環境保全の役割は、少なっているのでしょうか。今夏の猛暑は記憶に新しいところですが、ヒートアイランド現象など世界的な気候変動が深刻さを増す中で、大規模工場の緑地等の面積率の基準を緩和をすることが、地方自治体の政策として果たして妥当なのでしょうか。答えは断じて否であります。

座間市の環境施策と対立する

また、一方で本市では緑の基本計画や環境基本計画などに基づく環境施策を推進しておりますが、本条例案はこうした本市の環境施策と相対立するものであります。

市長は、「現在、市域面積に対して約26%の環境保持のための緑地等の環境施設面積を有しており、一定程度はしっかりと担保されている」「市域全体では国が公表する準則以上の割合を維持」していると答弁されましたが、率直に言って理解に苦しむ答弁であります。

なぜならば、極めて当たり前の話ですが、工場立地法に基づく国の準則である環境施設面積率25%以上は、あくまでも、特定工場の工場敷地内の割合であり、市域に対する割合ではありません。比較する意味が全くない市域全体に対する割合を持ち出してきて、「しっかりと担保されている」とおっしゃられても、全くの的外れとしか言いようがありません。

「現状の緑地を維持」(市長)できるのか

また市長は、「現状の緑地の維持を基本とする」と述べられておられますが、本条例の制定によって、工場敷地内の緑地は現状維持どころか減少することは明らかであります。本市の特定工場10社のうち、現状で旧神奈川県条例の準則を満たしている工場が4社あります。本条例が成立すれば、今後これらの工場が増設や新築、あるいは他の事業者へ売却された場合、旧県条例ではなく本条例が適用されることになりますから、緑地及び環境施設面積率は、下がることになります。

また、本会議での私の一般質問で明らかとなったように、本条例が制定された場合、現行の座間市開発等指導要綱技術基準に基づく緑地率において、大規模工場である特定工場の緑地及び環境施設面積率の方が、それ以下の規模の工場の緑地率より低くなるという逆転現象が生じることとなります。このことについて市長は、条例制定後不整合を是正するために同要綱技術基準を見直すと表明されましたが、同要綱は、工場建設のみならず、開発行為全てに適用されるものでありますから、工場のみならず網羅的に緑地率を見直すならば、市域全体で開発行為において、緑地が減少することになってしまいます。また、もし、見直しの範囲を工場のみに限定したとしても、特定工場の緑地及び環境施設面積率以下になると思われますので、いずれにせよ、減少することはまちがいありません。

環境施策の後退につながる

このように、本条例の制定による本市の緑化施策への影響は大きく、市長の言う「現状の緑地を維持」することは不可能であり、本市の環境施策は大きく後退することになりかねません。2016年度の座間市環境基本計画年次報告書では、座間市環境審議会から次のような提言を受けております。

「自然環境の保全にはまとまった土地の確保が必要ですが、市内には樹木の減少が著しい地域も存在します。また、現在生産緑地として指定されている土地の多くは、2022年に指定期間満了を迎え、宅地転用が加速する可能性があります。都市部における緑地の保全が喫緊の課題となっている現状を踏まえ、市は長期的な展望のもと自然環境の保全に向けた環境施策を実施することが必要です。」

本条例の制定は、果たしてこの提言に応えることになるのでしょうか。明らかに対立するものとしか言いようがありません。以上の点から、議案第60号座間市工場立地法第4条の2第1項の規定による準則を定める条例に反対するものであります。

都市公園条例の一部改正に対する反対討論】

次に、議案第62号座間市公園条例の一部を改正する条例について、反対の討論を行います。

本条例改正案は、都市公園法及び都市公園法施行令の改定に伴い、住民一人当たりの都市公園の敷地面積、並びに公園施設の設置基準の特例を定めるものであります。そのうち公園施設の設置基準の特例については、今回、 都市公園法及び同施行令が改定され、飲食店、売店等を設置し、その収益を活用してその周辺の園路、広場等の整備、改修等を行う民間事業者を公募により選定する「公募設置管理制度」、いわゆるパークPFI制度が新たに設けられたことにより、公園施設の設置基準の特例に、公募対象公園施設を加え、建蔽率の上限を現行の2%から10%へ拡大するものであります。

今や、建物系の公共施設のみならず、水道事業や下水道事業、さらには今回の公園施設と、PPP事業やPFI事業はまるで国策の如く国によって推奨、誘導されております。私は、こうした手法を一概に全て否定するわけではありませんが、事業目的との適合性や、経済的合理性をしっかりと見極め、さらに事業をコントロールするマネージメント能力を備えていなければ、とんでもない失敗を犯してしまうことは、全国的にも事例がありますし、本市のPPP事業方式による上下水道局庁舎整備事業の事例でも明らかであります。

本市の都市公園において、パークPFI事業の可能性はあるのかと言えば、現実にはあり得ません。当局も現時点で本市の都市公園を公募対象公園とする意思はないとしております。

では、なぜ条例にパークPFI事業にあたっての建蔽率の上限の特例を設定するのでしょうか。しかも、上限の割合は国の参酌水準どおりとなっております。この建蔽率の特例10%は、政令で定められておりますが、地方自治体はこれを参酌して条例で定めるとされており、上限どおりに設定しなければならないというものではありません。

まさに、自治の問題であります。本市都市公園の具体的な状況を具体的に分析すれば、先ほども述べましたようにパークPFIの事業スキームが成立する可能性はなく、パークPFI事業に関わる建蔽率の上限の特例を条例で規定する必要性はありません。よって、本条例案に反対するものであります。

【「主要農作物種子法に代わる公共品種を守る新しい法律をつくることを求める意見書を国に提出することを求める陳情」に対する賛成討論】

次に、陳情第28号「主要農作物種子法に代わる公共品種を守る新しい法律をつくることを求める意見書を国に提出することを求める陳情」に賛成する討論を行います。

本陳情は、本年3月末日に廃止となった主要農作物種子法について、その廃止による悪影響、すなわち、グローバル企業の種子市場の独占により、日本の食の安全、食糧主権が脅かされる危険性などから、公共品種を守る新たな法律を制定を求め、それに関する国への意見書提出を求めるものであります。

廃止された主要農作物種子法は、1952年に制定され、イネや大麦、大豆など主要作物の優良な種子の生産と普及を国の役割とし、具体的な品種の選定、種子の生産と供給を都道府県の責任で推進することを定めたものでありました。

国は、旧主要農作物種子法廃止の理由として「民間の品種開発意欲を阻害している」として、民間企業の参入を促すためとしておりますが、我が国の主要穀物の種子の改良及び生産に、民間企業の参入を促すことは、すでに進行している巨大なグローバル企業による種子の開発や供給の独占をさらに進めることになり、それにより種子の価格が左右され、農作物の多様性が失われ、ひいては国の食糧主権が脅かされることになりかねません。

旧主要農作物種子法の基本的理念は、主要穀物の種子及び新品種は国や都道府県が「公共の資産」として持つという考え方であります。しかし、これが民間企業に委ねられた場合、新品種について、改良部分だけでなく、種子全体に特許をかけ企業がその所有権(知的財産権)を主張することになります。つまり、ロイヤリティ(特許料)を払い続けなければ、その種子を使えなくなり、新しい品種をつくるために素材となる「遺伝資源」が、民間企業に囲いまれることとなるわけであります。これは「公共の資産」ではなく、明らかな民間企業の「私的な資産」であります。

歴史的にみれば、種子はもともと自然界の中にあったものを数万年の人類の歴史の中で、先人達が改良を積み重ねてきた賜物であり、本来は公共のものであります。誰のものでもなく、人が生きていく上で必要不可欠な食物の種子を、一部の巨大グローバル企業に独占させてはならないと考えます。

そして、主要穀物の種子を公共品種として守ることは、まさに国民の安全保障に関わる重要な問題であります。日頃より「日本の伝統と歴史を保守する」と主張されておられる皆様方には、特に、本陳情への賛同を求め、賛成討論と致します。

以上で、私の討論を終わります。

2018年第二回定例会 討論(請願・陳情について)

それでは、ただ今議題となっております請願並びに陳情のうち、陳情第30号について反対、その他の請願、陳情については賛成の討論を行います。

「家庭教育支援法の制定を求める意見書の提出を求める陳情」への反対討論

まず陳情第30号「家庭教育支援法の制定を求める意見書の提出を求める陳情」について反対の討論を行います。本陳情は、国に対し新たに家庭教育支援法の制定を求めるものでありますが、陳情者は「立法事実」すなわち、法律を制定する必要性として、「過保護、過干渉、放任など、家庭教育力の低下が強く指摘されるようになり、極めて憂慮するところになっている」こと、また「児童虐待の相談件数はこの3年間で毎年1万件以上増加し、平成28年度には12万2575件に上り、一層深刻さを増している」ことをあげております。

しかし、前者の「過保護、過干渉、放任」を「家庭教育力の低下」と断じることには無理があると思われます。何を持って「過保護、過干渉、放任」とするのかということは、極めて主観性が強いものであり、法的限界を越えない限り、親がわが子に対する家庭での養育ないし教育において何を大切にし、どういった考えで臨むかは、まさにそれぞれの価値観そのものであると考えるからであります。そして、親が子どもにどのような養育を施すのかということについては、その裁量が最大限尊重されるべきであると思うからであります。

一方、後者の「虐待」については、憲法上からも、個別法である児童虐待の防止等に関する法律の規定からも法的限界を超えるものであります。そして、児童虐待についても、育児不安についても、児童虐待の防止等に関する法律において「国及び地方公共団体の責務」として定められている体制整備が、未だ不十分なことに起因するものであり、求められているのは現行法のもとでの施策の充実であると考えます。また、これらのことは、生活保護世帯の増加や失業率の増加といった経済的な要因との相関性が高く、「貧困の解消」が不可欠の前提条件となるものであり、具体的な経済的支援や就業支援こそが最良の解決策であると考えるものであります。

以上の点から、陳情者が求める家庭教育支援法の制定については、法律の制定を必要とする立法事実は認められず、よって、本陳情は不採択とすべきものと考えるものであります。

「国に対し消費税増税中止を求める意見書の提出を求める陳情」への賛成討論

次に、陳情第33号「国に対し消費税増税中止を求める意見書の提出を求める陳情」について賛成の討論を行います。本陳情は2019年10月に予定されている消費税率10%への引き上げの中止を求めるものであります。

安倍政権は、2014年4月に消費税率を8%に引き上げて以降、二度にわたって10%への引き上げを延期をしております。その理由は2回とも「内需を腰折れさせかねない消費税率の引き上げは延期すべき」というものでありました。この判断は、2014年12月の解散総選挙と2016年7月の参議院選挙の直前に公表するという具合に、あからさまに選挙を意識し、その結果によって自らの政権基盤を強固にしようとする「私欲」によって成されたものとはいえ、純粋に経済政策上から見れば極めて真っ当な対応であります。

消費税収は、税率5%であった2013年度10.8兆円が、税率8%となった2014年度は16.0兆円、2015年度は17.4兆円と、順当な伸びを示していた一方、2016年度は17.2兆円、2017年度は17.1兆円と2年連続減収となっております。また、家計最終消費支出は、税率8%へ引き上げた直前の駆け込み需要によって298.4兆円を記録した2014年第1四半期以降、低迷を続け、未だにこの水準を回復しておりません。また過去20年間の名目GDPの伸び率を見ても、消費税率5%となった1997年は533.3兆円、それに対し2017年は548.1兆円とわずか2.3%しか伸びておらず、これはいわゆる先進国中最下位、しかも政府は2016年にGDPの算出方法を変えておりますので、改定前の基準に置き換えれば、ほぼゼロ成長というのが、この20年間の日本経済の実態であります。

こうした状況の中で、消費税率を10%に上げれば、どうなるのでしょうか。安倍首相が「内需を腰折れさせかねない」と判断した状況は果たして改善されたのでしょうか。個人消費を回復させる基礎である国民の可処分所得は上昇しているのでしょうか。断じて否であります。消費税率10%への引き上げは、GDPの約6割を占める個人消費をさらに冷え込ませ、デフレを促進することとなります。

よって、本陳情は採択すべきと考えるものであります。
 
教育、地方財政最低賃金所得税法第56条の廃止等の請願・陳情についての賛成討論

次に、請願第2号「義務教育に係る国による財源確保と、35人以下学級の着実な実施・進行を図り、教育の機会均等と水準の維持・向上並びに行き届いた教育の保障に関する請願」、陳情第29号「地方財政の充実・強化を求める陳情」、陳情第31号「神奈川県最低賃金改定等についての陳情」、陳情第32号「所得税法第56条の廃止を求める意見書を国に提出することを求める陳情」については、概ねその趣旨に賛同し、採択すべきものとして賛成をするものであります。

私は、これらの施策を実現する財源は、金融緩和と大胆な財政出動により賄うべきであると考えます。本来、アベノミクスは「金融緩和、財政出動、成長戦略」という「3本の矢」であったはずですが、第1の矢である金融緩和によって、400兆円を超える緩和マネーが供給されたにもかかわらず、一部輸出関連企業を除いて設備投資には回らず、株式市場に投入されるか、大企業の内部留保として積み上げられただけでありました。これでは、GDPの6割を占める個人消費の拡大となることはありえず、「庶民は口をあけて待っていれば、そのうち大企業の好景気のおこぼれがしたたり落ちてくる」という「トリクル理論」は完全に破たんをしたわけであります。

一方、第2の矢である財政出動は安倍政権発足直後は公共事業や地方創生関連事業など、それなりのものが行われましたが、一方で社会保障費をこの5年間で約3兆5000億円も削ってしまいました。一方で財政出動を行いながら、一方で政府支出を切り詰めれば景気拡大策としての財政出動もその効果が相殺されてしまいます。ご承知のとおり、GDPは政府支出、企業支出、家計支出の総量を表すものですから、民需が低迷している中で、他の政府支出を削減すれば景気拡大策にはなりません。政府支出の総額が増えなければ国内の総需要を増やすことにはならないからであります。一言で言えば財政出動は極めて中途半端なものでありました。

さらに、第3の矢である成長戦略は、結局何も打ち出されておらず、強いて挙げればカジノ法によるバクチ景気と国家戦略特区という「お友達特区」による、わけのわからない大学の新設ぐらいしか見当たりません。

こうしたアベノミクスの惨状の中で、あえて申し上げればデフレ下における経済政策としての「金融緩和、財政出動、成長戦略」というのはけっして間違いではありません。問題は、金融緩和によって産み出されたマネーを誰のために、どういう政策目標のために使うのかということであります。教育、地方財政、賃上げ、自営業の所得向上という、これらの請願・陳情に込められている政策実現のためにこそ、金融緩和によって生み出された資金をもとに財政出動し、国民のしあわせのためにこそ使うべきであります。そして、それこそが、我が国の成長戦略であると考えるからであります。

以上の点から、議員の皆様においては、これらの請願・陳情を採択されるよう訴え、討論を終わります。

2017年第1回定例会 討論(2018年度当初予算等について)

それではただ今議題となっております議案及び陳情について、賛成並びに反対の討論を行います。

 まず、議案第1号から議案第6号までの2017年度の一般会計、特別会計企業会計補正予算については、概ね妥当なものと判断し、賛成をするものであります。

 次に、議案第7号の2018年度の一般会計予算及び議案第8号の国民健康保険事業特別会計について反対の討論を行います。

新年度予算の特徴 土木費の大幅増、民生費・衛生費の減額

 2018年度の一般会計予算の総額は、407億2604万円で、前年度比マイナス1・3%となっております。これは、2017年度補正予算で、2018年度実施予定であった小中学校施設整備事業費2億3461万2千円を、国の補正予算による交付金の関係で、前倒しすることとなり、その分が当初予算から差し引かれていることによるもので、これを加えるとほぼ前年度並みの予算編成ということができます。その中で、目的別歳出の前年度との比較的大きな増減を見て参りますと、増額となっているのは、土木費が9億1136万8千円の増。総務費が2億4096万3千円の増となっており、減額では消防費が11億888万4千円の減、民生費が2億6412万3千円、衛生費が2億2452万3千円の減となっております。

 土木費の増は、主に小田急相模原駅前西地区市街地再開発事業において、公共床の取得、公共床内装工事、再開発組合への補助金などで約7億円、ペデストリアンデッキの設置工事で約3億5千万円、合計10億5千万円を支出することが大きな要因となっており、総務費の増は、職員給与費の増によるものとなっております。一方減額では、消防費の減は、新消防庁舎の完成に伴うものであります。民生費の減は、児童保育費や小児医療助成の中学生3年生までの拡充など増となったもののがあるものの、国民健康保険事業特別会計への繰出金が、約3億7千万円の減、生活保護扶助費が約2億7千万円の減となっていることなどによるものであります。衛生費の減は、主に高座清掃施設組合運営費負担金が約3億円の減となったことによるものであります。

 以上のことから、新年度予算の特徴は、土木費が25%増となる中で、国民健康保険事業特別会計への繰出金の減額と保険税の値上げなど低所得者に対する負担が強化されていることであると言えます。

 それでは、こうした特徴をもつ新年度予算について、反対の理由を述べて参りたいと思います。

小田急相模原駅前西地区再開発 「事業の採算性は支障がない」はずだったのに

 まず、土木費の増の主な要因となっている小田急相模原駅前西地区市街地再開発事業についてであります。本事業については、新年度当初予算において、再開発事業費として7億2427万7千円、上空横断施設(いわゆるペデストリアンデッキ)整備としてで3億7035万6千円、合計10億9463万3千円が計上されております。

 本事業は、市街地再開発事業の第一種事業、権利返還方式によって施行されているものであります。権利変換方式とは、土地の高度利用によって生み出される新たな床(保留床と呼ばれていますが)、これを新しい居住者や営業者などに売却し、事業費を捻出し、従前からの土地所有者に対しては従前資産の評価に見合う床(権利床と呼ばれていますが)、これを受け取ることができるという仕組みであります。つまり、保留床の売却が事業の採算性の担保するものであります。

 一方、この市街地再開発の第一種事業に対する地方自治体の関与としては、事業主体である市街地再開発組合への補助金の支出が一般的なものでありますが、90年代バブル崩壊以降に行われた市街地再開発においては、保留床の売却が思うようにいかず、地方自治体がやむを得ず保留床を税金で買い取り、なんとか事業のつじつまを合わせるといったような事態が数多く見受けられておりました。

 そうした中、長年にわたって事業が凍結状態であった本開発事業の再開にあたって、私は、2014年3月議会において本事業の採算性について質したところ、当時の都市部長の答弁は「すでに事業者が取得する床、いわゆる保留床の取得予定者として参加組合予定事業者が選定されていることから採算性は支障がないものと考えております」とのことでありました。

 しかしながら、商業棟の延べ床面積1951㎡のうち、店舗は1階部分のわずか481㎡のみで、商業棟の約25%にすぎません。一方、座間市の本来の権利床面積は147㎡にすぎないものを、その10倍にあたる1448㎡を約7億円で買い取るとこととなったわけであります。「事業の採算性に支障はない」という話は一体どこへいってしまったのでしょうか。

 さらに、設計費も含めれば約4億円近くとなるペデストリアンデッキ設置の妥当性についても指摘をしておかなければなりません。本来なら、ペデストリアンデッキは、駅と商業棟とを結ぶ集客動線として、また、隣接する相模原市域の再開発ビル商業施設等との回遊性を確保するために機能しなければならないもののはずですが、デッキが接続する商業棟3階には1階にしか店舗はなく、地表に降りた先にも商業ゾーンといえるような連続性はありません。あえて言うならば、昨年も指摘しましたが、高層階居住者の利便性確保のためのものであり、公益性が高いとは思えません。

 よって、以上の点から、小田急相模原駅前西地区市街地再開発事業に係る関係予算の支出に反対するものであります。

一般会計から国保会計への繰出金を大幅減額 国保税の大幅値上げ

 次に、前年度対比で大きな減額となった国民健康保険事業特別会計への繰出金についてであります。新年度、繰出金の予算計上は8億7527万5千円で、前年度より3億7270万3千円の減。このうち、法定外繰出金は、4億8245万7千円。前年度が8億8821万9千円ですから、法定外繰出金のみでは、3億9423万8千円、44.1%の大幅な減額となっております。

 この要因は、当初予算とともに本定例会に提案されております座間市国民健康保険税条例の一部改正により、調定額ベースで10・67%もの値上げを行ったことによるものであります。今回の保険税の値上げについて当局は、「国民健康保険の制度改革により、都道府県が財政運営の責任主体となり、国保税の課税総額については、県が決定する国民健康保険事業納付金をもとに算定するように変更されたため」とし、値上げとなった所得割、均等割、平等割の税率及び額は、「県が定める標準税率との乖離を段階的に解消していく」という旨の説明がされております。つまり、県が定める標準税率に合わせるため、一般会計からの法定外繰出金を最終的にはなくすことを目標とし、段階的に保険税を値上げするということであります。

 ご承知のとおり本市では、被保険者の担税力が低下している現状を考慮し、一般会計からの法定外繰出金により、国保会計の不足する財源を補塡し、国民健康保険事業の財政運営を図ってきました。これは、本市の国保加入者の所得状況からすれば、当たり前のことと言えます。本市の国保加入世帯の所得階層では、(これは2014年の統計しか当局からしめされておりませんが) 所得100万円以下が49%、所得200万円以下が72%と大半を占め、2015年度の基準総所得金額は、74万7962円で、アベノミクスの恩恵はどこへやらとばかりに、過去3年間連続して低下しつづけております。また、年齢構成においても60歳から74歳までの加入者が約半分と、高齢化が進んできております。

 こうした状況の中で、これまで本市は、国保加入者一人当たりの保険税、世帯あたりの保険税いずれも県内19市中最低に抑え、加入者一人当たりの法定外繰出金の額は県内19市中トップというように、県内他市との相対比較では、最も国保加入者の所得状況を考慮した財政運営を行ってきたわけであります。ところが、今回の税率改定では、国保制度の変更に伴い、ある意味これを奇貨として、本市が一般会計から国保会計への法定外繰出金ゼロに向けた道、すなわち段階的値上げの道を選択したことについて、厳しく批判をしておきたいと思います。厚生労働省も、当局も、よく「制度の持続可能性」という言葉を使い、国民負担を合理化しようとします。しかし、「人々のくらしの持続可能性」はどうなるのでしょうか。

 当局より、今回の保険税改定後のモデル世帯保険税の試算を出していただきましたが、この中で最も収入や所得に対する負担率が多くなるのは、医療分、後期高齢者支援分、介護分が発生する4人家族で、収入273万円、所得173万1千円の世帯です。この世帯の場合、現行保険税は年額23万7400円であったものが、改定後は26万5400円へ2万8000円の値上げとなり、最終目標である標準税率どおりとなると年額31万1300円と現行税額より年額7万3千円もの値上げとなります。この場合所得に対する負担率は、国保の負担率だけでも18.0%。となります。さらに、このモデル世帯のその他の所得税、市県民税、国民年金保険料をあわせた負担額は、私の試算では年額96万6710円となり、収入及び所得に対する負担率は、収入に対して35.4%、所得に対しては55.8%にものぼることとなります。

 こうした負担強化は、市民の担税力に見合うものなのでしょうか。この私の疑問に対して、当局は今定例会の議論においても正面から答えることはありませんでした。本定例会の審議でも明らかとなったように、本市から県への納付金は義務であっても、県が定める標準税率の採用は義務ではありません。故に、本市の保険料水準をどのくらいとするのか、国保財政への法定外繰出金をどのくらいとするのかは、本市の自主的な判断、すなわち自治の問題であります。よって、本市の国保被保険者の所得状況からすれば、さらに基準総所得金額が毎年低下している状況の中で、保険税の値上げ、法定外繰出金の減額は到底容認することはできません。

 また、こうした低所得者への負担強化は、結果として可処分所得を減少させ、さらに消費を縮小させ、景気に対して悪影響しか与えないということを申し上げておきたいと思います。

マイナンバーカード推進のために自動交付機を廃止

 次に、市民部所管の戸籍住民台帳管理経費及び住民票等コンビニ交付事業についてであります。新年度予算では、住民票、印鑑証明の自動交付機廃止に伴う経費が計上されております。これは、現在市役所庁舎内と小田急相模原駅駅ビル内に設置されております自動交付機を廃止しようとするものであります。当局は、廃止の理由として自動交付機の製造メーカーが製造を中止し、部品の供給ができなくなることと、マイナンバーカードによるコンビニ交付を推進するためと説明しております。
 しかし、新年度予算に計上された住民票手数料、印鑑証明手数料の交付見込み件数では、住民票の窓口交付が4万7440件で65.4%、自動交付機が2万1430件で29.6%に対しコンビニ交付は3620件で5.6%にすぎません。印鑑証明は、窓口交付が1万3410件で33.1%、自動交付機が2万4310件で60%に対し、コンビニ交付は2830件で7.0%にすぎません。 自動交付機とコンビニ交付では10倍近くの利用者数の違いがあります。

 また、新年度予算ベースでの一枚当たりの交付単価は、窓口交付が471円、自動交付機が61.5円に対し、コンビニ交付は2823円とこれもまた大きな開きがあります。

 このように利用者の数においても、一枚当たりの交付単価においても利用価値が高いことは明らかであるにもかかわらず、「マイナンバーカードの推進」という国策のために自動交付機が廃止されることは、到底容認することができません。よって、関係経費の支出に反対するものであります。

行政の意思形成過程の情報公開を

 次に、新年度予算の審議、審査を通じて明らかとなった行政事務の執行のあり方について指摘をしておきたいと思います。具体的には、行政の意思形成過程、すなわち審議・検討段階の情報公開及び情報提供についてであります。

 今定例会には、座間市立リサイクルプラザ条例の一部を改正する条例他、6本の公共施設の使用料改定に係る議案が提出されておりました。これらの公共施設の使用料改定は、今年度に改訂された「公共施設の使用料設定にあたっての基本方針」に基づいて見直しが行われたものでありますが、同基本方針に示されている使用料算定方法で算出された金額を用いた施設と用いなかった施設があります。

 私は、基本方針に示されている使用料算定方法で算出された金額を用いなかったことが問題だとは思っておりません。問題は、用いなかった施設について、算定方法で算出された金額がいくらであったのかということが、最終的には示されましたが、なかなか明らかにされなかったということであります。まず、総括質疑の前に当局からのヒアリングの際にもお聞きしましたが、明らかにできないということでありました。総括質疑でもお聞きしましたが、ここでもお答えいただけませんでした。一般質問でもお聞きしましたが、一問目ではお答えいただけず、三問目でやっとお答えいただいたという具合でありました。

 なぜ、ここまで検討段階の数字を明らかにすることに消極的なのか理解に苦しむ次第です。明らかとなった数字を見れば、現行使用料と算定使用料の乖離が著しいことは誰の目にも明らかであり、算定金額を採用しなかった理由を議会や市民に対して説明ができるはずであります。さらに気になる点としましては、改訂前の基本方針では、見直しにあたって市民に明確にすべき事項として、「算定の基本ルールに基づく算出金額」「上記に付加した要素がある場合は、その内容と理由」という項目が明記され、市民に対する説明責任を果たそうとする姿勢が伺えましたが、改訂後はこのことが削除されております。市長も担当部長も「この姿勢は変わっていない」と述べられておられましたが、再度基本方針に明記すべきであります。そして、この点のみならず、行政のすべての分野において、最大限、意思形成過程の情報公開、情報提供に努めるよう求めておくものであります。

 以上をもって、2018年度の一般会計予算及び国民健康保険事業特別会計予算に対する反対の討論と致します。

水道事業会計 営業収支の赤字の原因は県営水道からの受水費

 次に、議案第11号の水道事業会計予算について反対の討論を行います。新年度予算の第2条業務の予定量では、年間総給水量は、1319万8600㎥、一日平均給水量は3万6100㎥と定められております。さらに、当局から示された計画給水表によると一日最大給水量は4万900㎥。取水量は自己水源から一日3万2700㎥、県営水道からの受水は5300㎥となっており、県水のブレンド率は13.9%となっております。第3条収益的収入及び支出と予定損益計算書によると、営業損益では1億988万811円の営業損失が見込まれるものの、営業外損益特別損益では黒字が見込まれ、当年度純利益では約2億が計上されております。

 このように営業収支の赤字を営業外収支等でカバーし、全体では黒字となるという収支構造は、例年と変わっておりません。そして、営業収支の赤字の原因となっている要因が、かつてに比べると多少減額されているものの年間約4億3000万円にのぼる県水受水費であることも例年どおりであります。

 一方、本市の自己水源能力は、一日4万3900㎥ですから、一日平均給水量の3万6100㎥も、一日最大給水量の4万900㎥も十分にクリアしておりますので、自己水源だけで水道事業を運営することは可能であります。

 よって、私は以前より、神奈川県企業庁との分水契約を解除するか、、分水契約における日量3万7300㎥分の受水費ではなく、実際に使用する日量5300㎥分の受水費とするよう契約変更を行うよう求めて参りました。分水契約を解除した場合は年間約4億3000万円、使用水量のみの受水費とする場合は、年間約3億3000万円の公金の浪費が解消され、本市の水道事業は営業収支も毎年黒字となります。

 こうした措置をとることなく、いたずらに公金を浪費する水道事業会計予算に反対をするものであります。

公共施設使用料の値上げに反対 「受益者負担」はまちがい

 次に、ただ今議題となっております条例及びその他の議案についてでありますが、議案第13号、15号、16号、18号、21号、22号、23号、24号、25号、28号、32号、33号、34号、35号、36号、37号については概ね妥当である判断し、賛成し、その他の議案については反対をするものであります。なお、議案第14号の環境美化条例については、総括質疑でも指摘致しましたが、落書きの定義が立法技術上妥当性に欠くため、趣旨は認めるものの、採決にあたってはその態度を留保するものであります。

 このうち、公共施設の使用料改定に関する条例改正については、問題点を指摘しておきたいと思います。まず、これらの議案の提案説明において副市長は「受益者負担の原則に基づき、使用料の適正化を図るため」と述べられておられましたが、使用料について「受益者負担の原則」は、地方自治法をはじめ関係法令において、どこにもその規定はありません。

 例えば地方自治法第224条分担金においては「特に利益を受ける者から、その受益の限度において、分担金を徴収することができる」とあり、受益者負担の趣旨が示されておりますが、第225条使用料においては、「普通地方公共団体は、行政財産の使用又は公の施設の利用につき使用料を徴収できる」と定めれているだけで、いわゆる「受益者負担原則」なるものは記されておりません。よって、まず法令上根拠のない「受益者負担原則」をもとに、使用料の改定を行うのは適当ではないということであります。

 次に、負担の公平性についてであります。当局は「公共施設の使用料設定に当たっての基本方針」において、「公共施設を利用する市民と利用しない市民との負担の公平を図る観点から受益者である公共施設を利用する市民には応分の負担をしていただきます」と述べております。これは、受益者とそうでない者との違いがあるので、受益者に負担させるという論理であります。

 ところが、肝心の受益に、問題がつきまといます。まず、受益とは何かが極めて不明確なことです。例えば、私的企業が公共施設を利用する場合は、使用料はコストの一部であり、それによる便益は利益に反映され、計測が可能ですが、市民が社会教育活動や福祉活動などで利用する場合の受益は計測不可能であります。さらに、こうした活動は広い意味で公益性があり、その場合は使用する人々の受益というより、行政にとっての受益となる場合も多くあります。

 次に、負担の公平性についてですが、公共サービスには市民のだれでも利用できるようになっているものとそうではないものがあります。公共施設の利用は、特定の市民が排他的に利用しているのではなく、現在利用していない人々にも広く開かれています。一方、たとえば市営住宅などの場合は、当たり前ですが特定者によって排他的に利用されています。排他的に利用する場合は、受益は明確であり、負担の根拠となるでしょう。しかし、排他的利用ではない、誰でも、いつでも利用できる公共施設の場合、利用しない者との不公平が生じるなどということはありません。もし、市民の中にそのような意識があるとすれば、それば単なる感情にすぎません。行政は、施設の設置目的と公益性を説明するとともに、積極的な利用を促進し、そうした感情論を払しょくすることが本来の役目ではないでしょうか。

 以上、当局のいう受益者負担の原則と負担の公平性について、その問題を指摘しましたが、昨年改訂された「公共施設の使用料設定に当たっての基本方針」については、座間市のバブリックコメント史上最大の数の意見が寄せられ、そのほとんどが反対の意見だったことを重く受け止め、再度、市民とともに新たな基本方針を導き出すよう、求めておきたいと思います。

 次に、陳情についてでありますが、陳情第15号、20号については採択すべきではないと判断し反対し、陳情第27号については、趣旨に賛同し、採択すべきものと判断し賛成するものであります。

 以上で、討論を終わります。

2017年第3回定例会 討論(2016年度決算認定について)

ただ今議題となっております議案及び陳情について、賛成並びに反対の討論を行います。

当該決算年度の一般会計歳入決算額は413億7770万8千円、歳出決算額は402億8964万6千円で、歳入歳出ともに史上最大規模の決算額となっておりますが、これは、少子高齢化社会の進行の中で、毎年確実に増加する扶助費と、国の一時的な施策である臨時福祉給付金等によるものと言えるでしょう。

実質単年度収支が赤字に

そうした中で今決算の特徴を挙げれば、単年度収支のみならず、実質単年度収支のおいても△8億1805万7千円の赤字となったことと、前年度88.3%であった経常収支比率が96.8%と上昇したことであります。2010年度以降、6年連続実質単年度収支の黒字を計上してきた本市が赤字へと転落した理由については、様々な要素が考えられますが、端的に言えば、最も大きな要因は、市内にある大規模法人1社の動向が大きく作用したと言えるでしょう。

具体的には、法人市民税は、2014年度9億6488万9千円の決算であったものが、2015年度は71%増の16億4996万2千円となり、それがまた2016年度では9億8186万8千円と乱降下したことと、合わせて当該決算年度の地方交付税においては前年度の法人市民税の増加に伴い、基準財政収入額が増となり、交付税額が前年度対比で4億3265万2千円マイナスとなったこと、さらに消費税8%への増税からわずか2年目であったにもかかわらず、地方消費税交付金が前年度から約10%約2億円の減額となるという歳入面でのトリプルパンチに対し、約10億円の財政調整基金の取り崩しにより歳入を補ったことが実質単年度収支の赤字の最大の要因であると言えるでしょう。

市長は、この実質単年度収支の赤字への転落について、「一時的なものであること」「年度間の財源調整機能として財政調整基金が機能した」という見解を本定例会において示されました。確かに、当該決算年度は、前年度の法人市民税の増額決算に伴う地方交付税のマイナス要素と法人市民税のマイナス要素が重なった、すなわち二重のマイナス要素が重なり合ったことによるものですから、来年度以降、2017年度補正予算で増額補正された法人市民税が同様に16億円規模で歳入される状況が続くならば、来年度は地方交付税も含めて二重のプラス要素が期待できるという点では、おっしゃるとおりだと思います。

しかし、この法人市民税の動向は現状では極めて不安定であるとともに、特に、大規模法人1社の収益状況、すなわちここ2〜3年の間では5〜6億円ほどの法人税割額の増減が、本市の財政状況全体に大きな影響を与えているという現実は、注意深く見ておく必要があると思います。そして、このことは、本市の財政構造の特徴でもあり、ある意味で財政構造の脆弱性を示すものでもあると捉えておく必要があると思います。

それでは、こうした特徴を持つ2016年度決算の認定について、私が反対する主な理由を申し上げて参ります。

「実施計画事業を網羅できた」と言うけれど

市長は今決算について、「第4次総合計画に掲げている9つの将来目標の着実な推進に向け、実施計画事業を全て網羅することができた」という趣旨の評価をされておられました。ご承知のとおり、第4次座間市総合計画は、基本構想、実施計画、戦略プロジェクト、という構成になっております。10年間の目標を定めた基本構想、それを具体化するための事業計画と予算配分を示す実施計画、さらに市政上の最重要課題を戦略目標とする戦略プロジェクトから成り立っているわけであります。ご承知のとおり、基本構想は議会の議決事項でありますが、実施計画と戦略プロジェクトは議決事項ではありません。いわば、行政の裁量的部分であります。よって、この行政の裁量的部分である実施計画に沿って事業が執行されたかどうかという視点は、行政の内部的評価としては理解はできますが、議会のチェック機能としては、実施計画自身が妥当なものであるのかどうかという視点と、その評価が求められると思います。

そこで、この行政の裁量的部分である実施計画及び戦略プロジェクトと当該年度の決算結果を見て参りますとと、大きな変更があった事業さらに実施計画にはなかった事業として、都市部所管の座間南林間線道路改良事業と上下水道局所管の上下水道局庁舎等整備事業があります。

都市計画道路座間南林間線は見直すべき

座間南林間線道路改良事業は、実施計画、戦略プロジェクトに位置付けられておりましたが、ともに、市道4号線視距改良工事として小田急線踏切から約400mの交通安全対策として、踏切及び道路の拡幅を行うものであったものが、当該決算年度の6月議会において、突然、都市計画道路座間南林間線の整備用地として、踏切に隣接する720㎡の土地を7200万円で買い取ることが議会に提案され、これまで進めてきた市道4号線視距改良工事を中止し、小田急線踏切の立体交差化と都市計画街路として整備が打ち出されてきたわけであります。

この計画変更について私は、この地域の歴史的景観の保存のために多額の事業費を投入してきた街並み環境整備事業との整合性、さらに景観条例で特定景観計画地区に指定してきたこととの整合性、さらに概算見込みで踏切立体交差だけで27億円、さらに街路整備事業費をあわせると40億円〜50億円にも上ると言う財政的な負担の面からも、都市計画街路としての整備に反対の旨を表明してきたところであります。よって、これまでの市道4号線視距改良工事を中断し、都市計画街路としての整備方針へと転換した当該年度の予算執行並び行政事務執行を認めることはできません。

なお、座間南林間線の都市計画街路としての整備については、慎重に議論を重ね、再考すべきと考えますが、もし、整備を進める場合でも少なくとも10年単位の年数を要すると思われますので、現状をそのまま放置するのではなく、その間の交通安全対策を講じるべきであることを申し添えておきたいと思います。

PPP(官民連携)事業による上下水道局庁舎整備事業は認められない

次に、上下水道局庁舎等整備事業についてでありますが、この事業は実施計画にも、戦略プロジェクトにもなかったものが、2015年度より当時の上下水道部内で検討が開始され、当該決算年度である2016年度の8月議会において、5億2260万6千円の債務負担行為が議決され、2017年2月に大和リース株式会社と5億2254万円の譲渡特約付き賃貸借契約が結ばれております。

この上下水道局庁舎等整備事業については、事業方式の妥当性としては、公設・公営方式の方がPPP・リース方式より財政的には有利であったことはすでに詳しく指摘をしておりますので、ここでは繰り返しませんが、水道料金を原資とする今後20年間にわたる公金の支出としては妥当性に欠くことは明らかであり、当該年度の決算を認定することはできません。

そして、こうした事業方式の妥当性の問題と合わせて深刻なことは、事業の推進過程、特に意思決定過程における手続きの問題であります。当該年度の決算にあたって監査委員が作成した決算審査意見書では、「民間活力有効利用指針に基づいた取り組み姿勢を評価し」と記されておりますが、すでに指摘したとおり、今回の上下水道局庁等整備事業においては、民間活力有効利用指針に示されている手続きに基づいたものではありません。

また、昨年8月議会に提案された債務負担行為の設定にあたっては、事業スキームが6月議会の答弁とは大きく変更されていたにもかかわらず、その説明は一切ありませんでした。

さらに、事業者選定にあたっては、公募型プロポーザル方式が採用されたものの応募事業者は1社しかなく、品質を担保するための最低基準点が設定されていなかったため、低い評価点であったにもかかわらず、応募事業者との契約に至っております。

こうした行政事務の執行は、まさに「PPP事業ありき」で事務が進められてきたものであり、大変危うさを感じざるをえません。現在、国が推進しようとしているPPP事業は、その是非については私自身、様々な問題点があると思っておりますが、その国でさえ、PPP事業の推進にあたって出された様々な通知の中で、「事業の発案から終結に至る全過程を通じての透明性や公平性の確保」を強調しているわけですから、本市初のPPP事業というふれこみとは裏腹に、誠にお粗末なものとしか言いようがありません。当局に対しては猛省を促すものであります。

将来見通しがずさんなファシリティマネージメント(施設管理)推進事業

次に、同じく行政事務の執行上の問題として、ファシリティマネージメント推進事業について指摘をしておきたいと思います。本市の公共施設管理(ファシリティマネージメント)については、2012年度に「座間市公共施設白書」が作成されたの皮切りに、2014年度には「座間市公共施設利活用指針」が、2015年度には「座間市アセットマネージメント基本方針」が策定され、当該決算年度2016年度には、「座間市公共施設再整備計画基本方針」が策定されております。そして、現在では、当該決算年度に策定された基本方針をもとに、2019年度を目途に「座間市公共施設再整備計画」が策定されることとなっております。

今後の人口減少、超少子高齢化社会へと向かう中で、公共施設のあり方やその管理方法を最適化していくことは私も必要だと考えます。その際に重要なことは将来見通しをどのように設定するのか、ということであります。

しかし、本市のこの間のファシリティマネージメントに係わる各種指針や方針において、前提条件となる将来見通しがほんとうに妥当なものであるのかという疑念が今決算審査で明らかになりました。

具体的には、今後の施設更新の費用試算についてであります。2015年度に策定された「座間市公共施設利活用指針」では、今後20年間に必要な建て替え・大規模修繕の費用は約408億6900万円、年平均約20億円の支出が必要となる一方で、2009年度から2011年度の維持管理費用は約5億円。すべての施設を大規模修繕し、建て替えを実施する場合は、年間約15億円、今後20年間で約300億円の新たな支出が必要であると、結論付けていたものが、翌年の2016年度に策定された「座間市アセットマネージメント基本方針」では、今後20年間の維持更新費用は総額約389億5400万円。これに対し過去3年間の普通建設事業費(都市基盤系施設を除く)の平均支出額が13億6100万円であることから、年間約6億円の不足額が生じ、現有公共施設を3割程度縮減しなければ今後の維持が困難であるとしています。

このように年間の不足額がわずか1年で、約15億円から約6億円へと変わっているわけですが、これは「公共施設利活用指針」では、支出費目を「維持補修費」で計算していたものを、「アセットマネージメント基本方針」では、普通建設事業費から道路、橋りょう等の都市基盤施設を除いたものに変更したことによるものと思われます。確かに建て替えや大規模修繕は、「維持補修費」ではありませんから、変更後の普通建設事業費の数字を用いるのが正しいと思いますが、変更にあたって、なぜ変更したのか等の説明は全く記されておりません。今後20年間の将来見通しにあたって、不足額が300億円から120億円へと大きく変わっているにもかかわらず、何の説明もなしに変更されているというのは、理解に苦しむ次第であります。

また、当該決算年度で策定された「座間市公共施設再整備計画基本方針」では、前年度の「アセットマネージメント基本方針」と同様に、普通建設事業費の過去3年間の平均値をもとに年間6億円の財源不足額とし、「現有公共施設を3割程度縮減しなければ今後の維持が困難である」と結論付けております。

ところが、ここで用いている普通建設事業費の過去3年とは、2012年度から2014年度であり、直近の2014年度から2016年度の数値を用いると大幅に変わってきます。担当課にお聞きしたところ、直近の数値は持ち得ていないとのことでしたので、あくまでも私の試算によるものですが、普通建設事業費から都市基盤系施設を除いた額は、2014年度が18億8097万円、2015年度が24億9411万3千円、2016年度が25億4507万5千円となり、直近3ヵ年の平均は、23億671万9千円となります。この数値からすると、今後20年間で必要とされる年平均20億円を上回り、論理的には現有公共施設を全て維持することができるという具合に結論が大きく変わってくることになるわけであります。

当該決算年度に策定した「座間市公共施設再整備計画基本方針」は、今後3ヵ年かけて各部局が公共施設再整備計画を策定していく上での、まさに基本方針を定めたものであるにもかかわらず、こうした推計値の違い、しかも現有公共施設を維持するのか、3割縮小するのかという基本的な問題の結論が違ってくるわけですから、どのようにして再整備計画を策定するのでしょうか。約750万円の委託費をコンサルタント会社に支払い策定した基本方針ですが、現状では再整備計画を策定するにあたっての基本方針足りえないと言わざるを得ません。再度、公共施設再整備基本方針を見直す必要があるということを申し上げておきたいと思います。

次に、マイナンバー制度導入に伴う関係経費の支出に反対するものであります。当該決算年度では、マイナンバー関連のシステム改修事業及び個人番号カード交付事業の総額は、9669万3千円。このうち国からの補助金の総額は4698万9千円にすぎず、残りの4970万4千円は本市の単独財源によって賄われていることが明らかになりました。国からの一方的な制度であるにもかかわらず、補助率100%どころか、半分以下でしかなかったいう現実は到底容認することができません。国が支出する初期投資額の総額は約3000億円、これに地方自治体の負担分をあわせると少なくとも6000億円以上の経費をかけながら、国民にはほとんどメリットはなく、個人情報の漏えいが本市を含め全国の地方自治体で多発するという状況の中で、適正な支出であると認めることはできません。

チェック機能を果たすことができる座間市議会へ
以上、2016年度の決算認定に反対する主な理由を申し上げて参りました。住民福祉の向上のために限られた財源をどの分野にどのくらい配分をするのか、ということは、地方自治の永遠のテーマでもあります。

再度、申し上げますが、議会が議決した総合計画は、政策、施策の方向性を示したものであり、これを具体化するのが、当局の裁量部分である実施計画や毎年度の予算編成であります。故に、「実施計画のとおりに予算が執行されたから良い」とするだけでは議会のチェック機能を果たしたとは言えません。総合計画に示されている政策・施策の方向性の中で、事業化されていない施策や実施計画に盛り込まれていたとしても、適正な予算措置がされていない施策、あるいは必要以上に過大に予算措置されている施策など様々なものがあるでしょう。こうしたことについて、座間市議会が、市民の立場にたって、活発な議論が交わされる議会となることを心から願うものであります。

次に、陳情についてでありますが、ただ今議題となっております陳情のうち、陳情第16号「薬害肝炎救済法の延長を求める意見書の採択を求める陳情」及び陳情第17号「所得税法第56条の廃止を求める意見書を国に提出することを求める陳情」については、その趣旨に賛同し採択すべきと考えます。陳情第14号「北朝鮮のミサイルに備えた避難訓練等の実施を求める陳情」については、その趣旨に全く賛同することはできませんので、不採択とすべきであると申し上げ、議員の皆様のご賛同をお願いし、討論を終わります。

2017年第2回定例会 一般質問

ただ今より、一般質問を行います。

1.入札制度について
1)「市内業者」に厳しい座間市の入札参加要件

さて、一般質問の第一点目は、「入札制度について」であります。座間市工事請負に関する条件付き一般競争入札事務取扱基準では、条件付き一般競争入札の参加要件は、予定価格の金額に応じて、地域区分及び格付け等級ごとに定められております。

本市の土木一式工事の参加要件を例にとってみるならば、予定価格1500万円未満の工事の地域区分は、「第1地域」及び「第2地域」となっております。「第1地域」とは「本店所在地が市内」の業者であり、第2地域とは「本店所在地が市外で、市内に受任者」、すなわち支店を設けている業者のことを言います。

予定価格1500万円以上1億円未満の工事の地域区分は、「第1地域」「第2地域」に加えて「第3地域」までとなっております。「第3地域」とは、「本店所在地が海老名市、綾瀬市大和市厚木市愛川町清川村にある」業者が、入札参加することができるというものです。なお、予定価格の金額区分は、経営審査に基づいた業者の格付け等級(A〜Dの4段階)によって、今、申し上げたものより細かく区分されておりますが、今回は地域区分について焦点をあてて指摘をするために、格付け等級による区分は省略しております。

では、土木一式工事の近隣他市の参加要件はどうなっているのでしょうか。資料1をご覧ください。海老名市の場合は、1億円未満の工事はすべて市内本店の業者しか入札に参加することができません。1億円以上1億3千万円未満の工事になるとやっと、市内本店とあわせて市内支店の業者が参加することができるいうものになっております。綾瀬市の場合は、市内本店のみしか入札参加できない金額はさらに大きく1億5000万円未満の工事となっており、大和市も同様であります。厚木市の場合は、すべての工事において、原則市内本店の業者しか入札に参加できず、特殊工事や大型工事などで市内事業者のみでは入札参加者が確保されないことが予想される場合にのみ市内限定ではなく、地域を拡大しているとのことであります。こうした近隣他市の入札参加要件は、おそらく地元業者の受注機会の確保という観点からの措置と考えられます。

以上、ご覧になっておわかりのとおり、本市と近隣他市とでは入札参加の地域区分による基準が、大きく異なっております。簡単に言えば、本市の市内業者は、本市発注の工事の入札にあたって近隣の市外業者とのし烈な競争にさらされておりますが、一方で本市の市内業者が近隣他市の入札に参加するのは、実質上不可能に近い状態になっているということであります。

これは、1998年本市において市内業者による談合事件が発覚したことから、談合防止、適正な競争という観点で、近隣他市と比べて、地元業者にとっては「厳しい入札参加要件」を課しているものと思われますが、その後、電子入札制度が導入され、かつ予定価格2000万円未満の工事においては、最低制限価格とほぼ同額の入札価格に多くの業者が集中し、くじ引きにより落札者が決定しているという現状からすれば、また、近隣他市との均衡を図るという点からすれば、「第1地域」=「市内本店」限定の区分を設けることや、「第1地域」「第2地域」の予定価格区分を引き上げるなど、入札参加要件の見直しを進めていくべきだと考えますが、当局の現状評価及び見直しの考えについて所見を求めるものであります。

2.上下水道局庁舎問題について

次に、一般質問の第二点目は、「上下水道局庁舎問題について」であります。この問題について私は、昨年6月の一般質問、本年3月の一般質問及び予算決算常任委員会都市環境分科会において、当局に不明な点を質して参りましたが、率直に申し上げて、今回、PPP・リース方式を採用したことの妥当性においても、また、その意思決定過程においても、不可解な点が数多く見受けられました。そこで、今回の一般質問では、再度、不明な点を質して参りたいと思いますが、本市にとっては、初めてのPPP(官民連携事業)の取り組みでもありますので、今後に向け、しっかりとした教訓を導き出していければと思います。よって、当局におかれましては、明快かつ誠実な答弁を期待するものであります。

1)事業の概要及び経過
ではまず、改めて事業の概要及び経過を振り返ってみたいと思います。この上下水道局庁舎等整備事業は、本市では初めてのPPP(Public Private Partnership)官民連携事業であります。本事業は、座間市上下水道局が(最初の起案時は上下水道部ですが)、市庁舎に隣接する市有地に商業施設及び水道料金お客様センターを併設する上下水道局庁舎の設計・建設・維持管理を、一括して民間事業者に発注し、上下水道局は20年間リース料を支払い、その後、建物は上下水道局へ譲渡されるというものであります。

2015年度に当時の上下水道部から「日水コン」というコンサルタント会社へ「民間資金等による公共施設整備支援業務委託」が行われ、同社より「座間市上下水道局庁舎、導入可能性調査業務報告書」が提出されております。この報告書を受けて2016年2月、当時の上下水道部は「リース方式による一括発注が可能である」として、「プロポーザル方式による業者選定の準備を進めます」との回議書を提出し、市長の決裁が行われております。この段階で、まず庁内的な意思決定が行われていることになります。

その後、2016年3月には本事業に対する民間事業者の意見やアイデアを取り入れいることを目的とした「民間事業者との対話」が実施されております。そして、5月には「(仮称)座間市上下水道局庁舎等整備事業実施方針」が公表されました。8月には議会において20年間で総額5億2260万6千円の「債務負担行為」が議決された後に、同じく8月に「募集要項」及び「要求水準書」が公告されました。しかし、募集期間中に応募事業者はなく、公募は不調に終わり、2016年11月に新たな「募集要項」及び「要求水準書」が公告され、今回契約に至った大和リース株式会社1社が応募。2017年1月に「座間市上下水道局庁舎等整備事業に係わる公募型プロポーザル選定委員会」で同社が優先交渉権者と確定され、2月に同社と上下水道局との間で「譲渡特約付賃貸借契約書」が締結されております。

以上が、本事業の概要及び経過でありますが、今回の一般質問では、大きく二つの観点、一つは「PPP・リース方式選択の妥当性について」、もう一つは「本事業の推進過程」特に意思決定過程について、検証してみたいと思います。

2)PPP・リース方式選択の妥当性について

なぜ、2018年4月開庁?

まず、「PPP・リース方式選択の妥当性について」でありますが、2015年度に実施された「座間市上下水道局庁舎 導入可能性調査業務 報告書」によると、調査開始段階において、「事業スケジュール」について、次のような記述があります。

「平成30年4月までに新庁舎での営業を開始したいという市の方針に対し、公設方式やPFI方式では時間的余裕がない」「公設・公営の場合、実施設計及び建設工事に約3年かかるため、スケジュールに見合わない」

としていますが、これはいわば当たり前の話であって、新庁舎での業務開始を2018年(H30年)4月とすれば、それだけで公設・公営方式やPFI方式は自動的に選択肢から外れることを意味します。さらに「公設・公営方式ではスケジュールに見合わない」とのことでありますが、その違いはわずか1年であります。この「1年の短縮」にどれほどの意味があるのでしょうか?2018年4月に業務開始しなければならない、特段の理由があるのでしょうか?2015年の導入可能性調査段階で、「2018年(H30年)4月開庁」とした理由について、まずは説明を求めるものであります。

想定利益率は適正だったのか?
次に、リース方式選択の妥当性を検証する重要な論点として、事業フレームの変更や上下水道局が事業者に求める要求水準の度重なる変更があります。資料2をご覧ください。これは、2015年導入可能性調査報告書におけるリース方式による事業スキームであります。このスキームでは、例示されているコンビニエンスストアなど商業施設の賃借料は、事業者へ収入されるものの、上下水道局が事業者へ支払うリース料と相殺され、局側の負担が削減されるというものであります。

次に資料3、資料4、資料5をご覧ください。これは、導入可能性調査報告書における公設・公営方式とリース方式とのコスト比較で、資料3は公設・公営方式の試算、資料4はリース方式で民間事業者の一括発注等により事業費が12%削減された場合の試算、資料5は事業費が17%削減された場合の試算であります。

ご覧になればおわかりのとおり、事業費が12%削減の場合、上下水道局が支払うコストは、20年間で4億242万7千円。公設・公営方式のコストは4億243万9千円。その差はわずか1万2千円で、ほとんど変わりません。ところが報告書では、この比較(1万2千円の違い)について、「総事業費削減効果はあることが確認された」と記されております。一方、事業費が17%削減された場合の方は、事業費の削減率を増やすだけではなく、商業施設の賃借料収入を3倍以上引き上げ試算しております。その結果出てきたのが、上下水道局の20年間の実質コストは2億4000万円、年間1200万円、というもので、現在の市役所庁舎使用料と変わらないという大変「夢のような」プランでありました。これを上下水道局長は、昨年6月議会において、事業費削減効果として説明をしていたわけであります。のちほどご覧いただきますが、ちなみに、今回の契約に至った大和リースの事業提案書では、総事業費は、削減どころか約12%公設公営方式より増加しております。

さて、ここで、注目していただきたいのは、リース方式の場合の「支出」項目に記載されている「リース費用」という費目です。これは、工事費等施設整備費の10%を「想定利益率」として、額としては事業費12%削減の試算では2697万4千円が、17%削減の試算では2564万9千円が計上されております。これは、20年間の事業者利益、有体にいえば事業者の取り分と考えられますが、年間にすると約128万円〜135万円ほどであります。わずかこれだけの「事業者利益」で、民間事業者がこの事業に参入してくるとお考えだったのでしょうか?ちなみに、その妥当性はともかく、今回契約をおこなった大和リースの事業者提案書では事業利益は20年間で2億円、年間1000万円となっております。

そこでお聞きするものでありますが、導入可能性調査報告書の事業スキームで想定されている事業者利益とは、「リース費用」の項目に計上されている20年間で「2697万4千円」又は「2564万9千円」と理解してよいのでしょうか?また、もしそうだとすれば、この事業者利益の想定は適切かつ現実的なものだったのでしょうか?説明を求めるものであります。

事業フレームの変更はなぜ?

次に、事業フレームの変更内容についてお聞きして参ります。この導入可能性調査段階での事業フレームは、2016年3月「民間事業者等の皆様との『対話』実施要領」、2016年5月「(仮称)座間市上下水道局庁舎等整備事業 実施方針」までは変わっておらず、資料2のように、上下水道局は事業者に対しリース費用を支払い、商業施設賃借料は事業者に収入されるものの、上下水道局が支払うリース料と相殺され、これにより上下水道局の費用負担が軽減されるというものでありました。

資料6ご覧ください。ところが、2016年8月の債務負担行為の議決後に公告された「募集要項」及び2016年11月に再公告された「募集要項」では、商業施設賃借料と上下水道局が事業者に支払うリース料が相殺されるものではないという形に変更されております。これはおそらく、導入可能性調査段階での事業フレームでは、適正な事業者利益を見込むことができないと判断し、商業施設賃借料の全てを事業者利益として見込むことも可能としたうえで、できることならば全てを事業者利益とせず、多少はリース費用から差し引いてもらればという願望をも込めて、事業フレームを変更したものと考えられますが、改めて事業フレームを変更した理由について、説明を求めるものであります。

また、本年3月の第一回定例会において上下水道局長は、「私どもにとって有利なのものであれば、当然実施方針や事業スキームを変更することがある。また、逆に何か支障とか困難なことがあれば、最善の対応を私どもはまかされている」と答弁されておられますが、では、この事業スキームの変更は、局側にとって有利な事業スキームだったのでしょうか?それとも「困難なことに対する最善の策」だったのでしょうか?説明を求めるものであります。

要求水準(駐車場の配置)の変更はなぜ?

次に、「要求水準」の変更について、お聞きします。上下水道庁舎に併設されるコンビニ等の商業施設については、駐車場の確保がその収益性に大きく影響してくると思われますが、駐車場の配置条件は次のように変更されております。資料7をご覧ください。

これは、2015年の導入可能性調査報告書に記載されている配置図ですが、ご覧のとおり駐車場は建物の東側に9台分が確保されております。さらに、2016年5月に公表された「実施方針」でも、「敷地内には9台以上の駐車スペースを確保することとし、(中略) また駐車場への進入については、東側道路からの進入とする」と明記されております。これは、私が本年3月議会の一般質問で指摘した内容と同じであり、適切な駐車場台数の確保という点からも、また、交通安全対策という点からも妥当な案であります。ちなみに、この質問時には私は導入可能性調査報告書を入手しておりませんでしたが、まあ、ふつうに考えれば、極めて常識的な考え方だと言えると思います。

これが、2016年8月公告時の「要求水準書」では、「敷地内には、外来者用の駐車スペースを確保する。(中略) 東側道路からの進入とする」と東側道路からの進入は残されたものの、駐車台数は明示されなくなりました。さらに、2016年11月の「要求水準書」では、「敷地内に外来者用の駐車スペースを確保」とだけになり、進入経路の指定も行われなくなりました。その結果、大和リースの事業提案書では、台数は身障者用駐車スペースを含んで5台分、進入経路は交通安全上問題が多いと思われる北側道路からの進入となっているわけであります。

これはおそらく、コンビニ等の収益性からも、交通安全上からも、東側道路からの進入で、駐車台数を最大限確保する施設配置が最適であると認識しつつも、これを要求水準とすれば、既存の擁壁の撤去、土地の造成、新たな擁壁の築造などの整備費が重荷となり、事業者の事業利益を確保できないのでないかという点から、要求水準が緩和されたと思われますが、駐車場の配置条件が変更されてきたことについて、その理由の説明を求めるものであります。

公設公営の方が安い
次に、リース方式選択の妥当性を検証する上で、最も重要な論点となる公設・公営方式とリース方式とのコスト比較について、改めて議論したいと思います。資料8をご覧ください。これは、昨年8月の債務負担行為議決前に当局が公設公営方式とリース方式とのコスト比較を再計算したものと、大和リースの事業提案書を合わせた表であります。

当局の見解によれば、リース方式の場合の上下水道局の負担額は20年間で5億2260万6千円で、公設・公営方式の場合の5億5922万9千円と比べて、3662万3千円ほど安くなり、リース方式の方が有利であるとのことでありました。しかし、公設・公営方式の当局の試算における上下水道局の負担額5億5922万9千円は、施設整備費やメンテナンス費用等の総事業費の合計額であって、自ら試算しているお客様センター賃借料5966万4千円と商業施設賃借料6079万4千円が差し引かれておらず、これらを総事業費から差し引くと、公設・公営方式の場合の上下水道局の負担額は4億3877万1千円となり、リース方式より8383万5千円ほど安いということになります。

これについて当局は、リース方式の事業フレームが変更となり、賃借料収入とリース料が相殺されないフレームに変わったため、公設・公営方式の場合も総事業費から賃借料を差し引かないとおっしゃっておられますが、率直にいって理解不能であります。当たり前の話ではありますが、施設整備とメンテナス等において同一条件のもとで比較するわけですから、公設・公営方式の場合は商業施設などを併設する施設建設をしたとしても、その賃借料は収入されないと想定して比較するのは明らかに間違っております。公設・公営方式の場合、なぜ賃借料を総事業費から差し引かないのか?改めて説明を求めるものであります。

お客様センターの賃借料は誰が払うのか

次に、お客様センター賃借料について、お聞きして参ります。資料8の表をご覧いただければおわかりのように、お客様センター賃借料は当局の試算では20年間で5966万4千円であったものが、大和リースの事業提案書では1億7107万2千円と3倍近く膨れ上がっております。では、この1億7107万2千円は一体誰が実質上負担するのか、と言う点について考えてみたいと思います。

現在、上下水道局は株式会社東計電算と水道料金及び下水道料金徴収等業務委託契約を締結し、東計電算は「水道料金お客様センター」を市役所近くの賃貸ビルにおいて開設しております。この業務委託の「業務仕様書」において「事務所借上げに係わる経費」は、受託者=東計電算が負担する経費として明記されておりますが、上水道局が同委託業務にあたって作成した「業務委託積算内訳書」では、事務所家賃月額30万円、水光熱費月額8万円が計上されております。再び、資料8の表をご覧ください。お客様センター賃借料の試算では、公設・公営方式、リース方式どちらも20年間で5966万4千円、月額24万8600円と想定されておりますが、これは現行の委託料の内訳書に示されている月額30万円より少ない額として見積もられております。しかし、大和リースの事業提案書では3倍近く賃借料は引き上げられことになります。

ではこの賃借料を実際は誰が負担することとなるのかという点ですが、今回の大和リースとの契約書を見て参りますと、第4条(賃借料及び支払方法)の第10項ではお客様センターが支払う賃借料は大和リースと別途契約する旨が規定されております。つまり、形式上といいますか、契約上は市の受託業者が支払うということを定めたものであります。次に、第11項では平成30年開業時においては、大和リースが提案する費用でお客様センター受託事業者と契約する旨が定めらております。これは、おそらく大和リースが事業提案書で示した年額賃料ではなく、大和リースと受託事業者との間で任意に設定される賃借料だと思われます。(おそらく現行のどおり) なぜなら、受託事業者からすれば現在の委託料の含まれている事務所賃料分では賄うことができず、もし上下水道局の支払う委託料を増やして対応しようとするならば、受託業者との契約はすでに2021年度までの長期契約が行われているため、変更契約をしなければならなくなるからです。さらに第12項では、お客様センター事業者が変更された場合、大和リースが事業提案書で示した賃借料を下回る場合は、上下水道局が負担することが定められております。これは、2021年度以降、受託事業者が変更された場合、委託料がどのような額になったとしても(入札によるものなので)賄えない分は、上下水道局が支払うこと、いわば債務保証が定められたものであります。

以上のことを整理すると、上下水道局庁舎における「お客様センター」賃借料は、契約上は受託業者が支払うこととなりますが、上下水道局が受託業者へ支払う委託料に賃借料分は含まれおり、さらに大和リースと受託事業者との契約において、事業提案書で示された額を下回った場合は、上下水道局が差額を支払うこととなるわけですから、実際上は上下水道局が負担するものと思われます。そこで、お聞きするものでありますが、お客様センター賃借料について、こうした理解でよろしいでしょうか?見解を伺うものであります。

2)事業の推進過程、意思決定過程の問題について

次に、今回のPPP・リース方式による上下水道局庁舎等整備事業を検証していく二つ目の観点、事業の推進過程、意思決定過程の問題について議論を進めて参りたいと思います。

本事業は、座間市で初めての官民連携事業であったわけでありますが、事業を進めるにあたって、PPP事業を実施する際の手続き及び庁内体制などを定めた規程やガイドライン等は整備されていたのでしょうか?まずは伺うものであります。

次に、本市では2006年12月に「民間活力有効利用指針」が策定され、2015年3月に改訂されております。改訂版では「民間活力有効利用の手法」の中にPPP事業が位置付けられました。また、改訂版では、「8選定にあたり」として、「担当課で民間活力の有効利用が可能と判断した事業については、財政課、企画政策課との調整後、行政改革推進委員会に諮ることとする」とあり、「民間活力有効利用予定事業採択フロー」が記されております。

資料9をご覧ください。これがフローチャートですが、では、上下水道局庁舎等整備事業は、この「民間活力有効利用予定事業採択フロー」に基づいて事業採択が行われたのでしょうか? 説明を求めるものであります。

また、2016年2月の段階で、導入可能性調査の結果をもとに、上下水道局庁舎等整備事業をPPP・リース方式で推進するという判断をされているようですが、この判断は、当時の上下水道部内の判断なのでしょうか、それとも政策会議や行政改革推進委員会等、全庁的な会議体における判断なのでしょうか?説明を求めるものであります。

次に、事業者の選定過程についてお聞きします。今回の公募型プロポーザルでは、座間市上下水道局庁舎等整備事業に係わる公募型プロポーザル選定委員会が組織され、大和リースが提出した事業提案書が審査されております。審査においては、事業計画、施設計画、維持管理計画、提案金額について、全体で25項目の評価基準に基づいて、各委員が5段階評価で評価点を記入する方法が取られております。本件の場合、評価基準点の満点130に対して選定委員の平均は77.8、得点率は58.81%でありました。100点満点にすると59点ぐらいだったということですね。選定委員8名の中で、最高の得点率は67.69%。最低は46.15%であったとのことであります。

本件の場合、応募事業者が1社であったため、評価基準点による相対評価は行うことができず、絶対評価となりますが、58.81%という低い得点率であっても優先交渉権者に決定されております。本件が、座間市で初めてのPPP事業方式による事業であったことを考えるならば、最低基準点を設け、事業内容の品質の確保に努めるべきであったと考えるところでありますが、最低基準点を設定しなかったのはなぜでしょうか。説明を求めるものであります。

次に、議会対応についてお聞きします。昨年6月議会での私の一般質問に対する局長答弁から8月議会の債務負担行為の議決時までに、本事業の事業スキームは、大きく変更されております。しかし、8月議会では議案提案にあたって、上下水道局より事業スキーム変更の説明は行われておりません。また、債務負担行為議決後も、8月公告時と11月再公告時では、さらに施設条件及び維持管理条件が変更されておりますが、議会への報告等はありませんでした。事業の発案から終結に至る全過程を通じて透明性が確保されることは、PPP事業の原則の一つではないでしょうか。こうした重要な変更については、適宜適切な議会等への報告が必要であったと考えるものですが、見解を伺うものであります。

3.水道事業の今後のあり方について

現在、国会に「水道法の一部を改正する法律案」が提出されております。会期切れを間近に控え、大幅な会期の延長がない限り今国会での成立は不可能と思われますが、改正の主な内容は、「1.関係者の責務の明確化」「2.広域連携の推進」「3.適切な資産管理の推進」「4.官民連携の推進」「5.指定給水工事事業者制度の改善」と説明されております。このうち、特に注目すべき点として、「1.関係者の責務の明確化」及び「2.広域連携の推進」については、「都道府県は水道事業者等との広域的連携を推進するよう努めなければならない」として、「努力義務」が課せられ、都道府県と関係市町村及び水道事業者等との「協議会設置」が定められております。旧厚生省時代から、国は水道事業の広域化を推奨してきた経緯がありますが、本法律案が今後成立するならば、「広域連携」「広域化=事業体の合併」等が加速する可能性があります。

また、「4.官民連携の推進」では、「地方公共団体が、水道事業者としての位置付けを維持しつつ、厚生労働大臣等の許可を受けて、水道施設に関する公共施設等運営権を民間事業者に設定できる仕組みを導入する」として、いわゆるコンセッション方式の導入を可能とするものとなっております。これは、国民の大切なライフラインである水道事業の運営を営利企業へ委ねるという水道民営化に道を拓くものと言えます。

そこで、企業管理者に伺うものでありますが、水道法の一部を改正する法律案」について、上下水道局の評価、問題意識、また懸念等あれば、お聞かせいただきたいと思います。また、本市の水道事業の今後のあり方として、「広域化=事業体の合併」やコンセッション方式について、どのようにお考えか、所見を伺いたいと思います。

以上、16項目にわたり質問致しました。明快な答弁を求め、一旦降壇致します。