2023年11月30日 一般質問 有機フッ素化合物汚染について 市立図書館の今後について

有機フッ素化合物汚染について

 

以下、有機フッ素化合物については、PFASを申し上げます。本市議会では、2022年9月28日の本会議で、PFAS汚染に関する国への意見書を採択しております。この意見書の要望事項には、米軍基地キャンプ座間におけるPFASの過去の使用状況、訓練の頻度及び排水処理方法等などを公表するよう求めております。

 

これは、地下水の流動速度が極めて遅いことから、過去のキャンプ座間における泡消火剤の使用が、本市の地下水のPFAS濃度に影響を与えているのかどうかを確認をするためであります。私の過去の一般質問においても、このことを質して参りましたが、当局の答弁は、「南関東防衛局に確認してみる」とのことでありました。さて、南関東防衛局から回答はあったのでしょうか。あったとすれば、その内容を明らかにしていただきたいと思います。

 

次に、キャンプ座間においてPFOS、PFOAを含む泡消火剤から交換された代替製品についてお聞きします。

 

 

本年11月14日付け東京新聞1面では、「横田基地 今年1月にも漏出」という見出しで、「有機フッ素化合物を含む泡消火剤約760リットルが今年1月、米軍横田基地で漏出していたことが政府関係者への取材で分かった」とあり、「回収された汚染水のPFAS濃度を調べたところ、PFOSとPFOAの合計値で、最も高くて1リットルあたり264万ナノグラムで、地下水や河川水の国内暫定指針値の5万3千倍だった。」と報じられております。

 

 

また、同じく11月14日付け東京新聞23面では、「米軍横田基地内で今年1月に漏出した泡消火剤は、(中略)代替品として導入が進められてきたものだった。」「米軍は代替品について『PFOSとPFOAは含まれていない』と説明してきたが、今回の事故で汚染は解消できていない可能性が出てきた」とあります。

 

 

米軍基地の泡消火剤は、PFOS、PFOAを含まない代替品に交換されたと防衛省は説明してきましたが、「実際はPFASとPFOAを使用しつづけている。」と、今回の事故を受け、政府関係者はそう実情を打ち明けた」と報じられております。また、在日米軍の代替品は、「AFFF-C6」であることも報じられております。

 

そこで、お聞きするものでありますが、キャンプ座間において代替製品として交換されたものは、「AFFF-C6」なのか、製品名を明らかにしていただきたいと思います。

 

<総合政策部長>

 

まず、キャンプ座間における有機フッ素化合物を含む泡消火薬剤の過去の使用状況(訓練の頻度及び排水処理方法等)についてです。キャンプ座間における泡消火薬剤の使用状況については、防衛省南関東防衛局から「在日米陸軍施設区域における消火訓練については、部隊の消火能力を維持・向上する観点から、米側が定期的に実施していたと承知しておりますが、米側からは2016年以降は訓練を目的として使用しておらず、これらを厳格に管理している旨の説明を受けているところです。」との回答をいただいております。

 

 その後、引き続き防衛省南関東防衛局に、キャンプ座間における2015年以前の泡消火薬剤の過去の使用状況について確認したところ、「米側からは、キャンプ座間には水成膜泡消火薬剤を用いた訓練を行っていた消火訓練場はなく、2015年以前においてもPFOS等を含有する水成膜泡消火薬剤を訓練で使用したことはないとの説明を受けています。」との回答をいただいております。

 

次に、キャンプ座間において代替製品として交換された泡消火薬剤は、AFFF-C6という製品名なのか、ということについてです。

 

本年11月14日付け東京新聞の報道を受け、市としても防衛省南関東防衛局に報道された事案の事実確認をしたところ、「現在、米側が交換した後の泡消火薬剤の製品を含め、報道された事案の事実関係について、米側に確認中です。」との回答をいただいております。

 

前述と合わせて、キャンプ座間において代替製品として交換された物の製品名、キャンプ座間も横田基地と本報道にあったような同様の泡消火薬剤を保有しているのか、キャンプ座間が保有している泡消火薬剤については、PFOS,及びPFOAが含まれているのかを確認したところ、「各在日米軍施設区域において、米側が交換した泡消火薬剤の製品については、施設区域によって異なることから、網羅的に承知しておりませんが、いずれにせよ、米側からはキャンプ座間を含む神奈川県内の米軍施設区域においては、原料にPFOSやPFOAを含まない泡消火薬剤への交換を完了した、との説明を受けております。」との回答をいただいており、さらに「その上で米側は、2024年9月までにキャンプ座間を含むすべての米軍施設区域において、原料にPFASを含まない非フッ素の泡消火薬剤への交換、または水消火設備へ移行する予定であると承知しています。」との回答をいただいております。

 

以下、一問一答方式による再質問と答弁

 

南関東防衛局の回答からすると、最初の回答は、消火訓練は定期的に行われていたけれども、PFOS、PFOAを含む泡消火剤は、2016年以降は使用していないという話だったのですよね。これは昨年12月議会の時の答弁でしたら、私も承知しています。だから、過去はどうだったのかということをお聞きしたら、2015年以前はキャンプ座間では泡消火剤を使った消火訓練は行われていなかったということですよね。

 

では、お聞きしますが、消火訓練には使っていないが、保有はしていたと。過去も保有していたし、今も保有していると。そういう理解でよろしいのでしょうか。

 

<総合政策部長>

 

泡消火薬剤の保有状況については、防衛省南関東防衛局から「米側からはキャンプ座間を含む神奈川県内の米軍施設区域において、原料にPFOSやPFOAを含まない泡消火薬剤の交換が完了したとの説明を受けております」との回答をいただいているところではありますが、当該泡消火薬剤の保有状況等については改めて、防衛省南関東防衛局へ確認して参ります。

 

さきほどの話ですと、訓練には使用していないとのことですが、実際の火事で使用した履歴はどうでしょう。

 

<総合政策部長>

 

訓練以外での火災ということで、火災が発生した場合の状況については、防衛省南関東防衛局からは「米側からは実火災への対応において、これまでに水成膜泡消火薬剤を使用したという認識はなく、記録もないとの説明を受けています」との回答をいただいております。

 

わかりました。だとすれば、実火災においても使用した履歴はないということですが、キャンプ座間という区域に限らず、米軍相模補給廠、あそこはキャンプ座間の管理本部が担当してますよね。私の記憶では2015年ぐらいに爆発事故があって、一晩中燃え続けるということがありましたが、その際にも泡消火剤は使用されていなかったのか。あそこは相模野台地の地下水の上流部分にあたるので、それも是非確認していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

 

<総合政策部長>

 

この火災の対応、そして消火薬剤の使用等の状況については、市としては承知をしておりませんので、今後防衛省南関東防衛局に確認をして参ります。

 

次に、横田基地の件ですが、防衛省としても事実関係を米軍に確認中であるという話でした。そのうえで同じ製品かということについては、「施設区域によって異なる」というお話でしたが、

 

 

東京新聞によると、代替品の「AFFF-G6」については「本紙が米軍の文書から製品説明を見ると、PFOSとPFOAがそれぞれ1リットルあたり最大80万ナノグラム含まれていると記されていた」というなのですよね。実はこれ、米軍が公表しているんですよ。AFFF-C6については。米軍側のサイトを検索するとPFOS、PFOAの含有量はちゃんと出ているんですよね。このこと自身は間違いないと思いますが、この製品かどうかということが焦点となります。ほんとうにPFOS、PFOAを含まないものに交換したのかどうか、ということになってくるので、ぜひ確認をしていただきたいと思います。お願いします。

 

市立図書館の今後について

 

「市立図書館の今後」についてお聞きします。端的に伺いたいと思います。市立図書館は、公共施設再整備計画において「後期」2027年度~2029年度、R9年~11年に大規模改修を行うこととなっております。しかし、私は、この際、大規模改修ではなく建替えを行い、郷土博物館、公文書館を併設する複合施設としてはどうかと考えるものでありますが、見解を伺うものであります。

 

<教育部長>

 

市立図書館の大規模改修、議員からは建て替えも言及いただきましたが、その際に郷土博物館、公文書館を併設する複合施設とすることについての見解です。議員からは図書館と郷土博物館等を併設した施設について、お考えをお示しいただきました。現行の座間市公共施設再整備計画では図書館の大規模改修について、「適切な維持管理により長寿命化をはかる」とされていることから、現状、複合化及び建て替えを検討するまでには至っておりません。

 

しかし、郷土博物館については、これまで座間市郷土資料館整備事業検討委員会で議論を重ねていただき、令和3年3月に郷土博物館整備に係る提言としてまとめていただきました。また、この提言とともに、令和4年2月には市教育委員会の郷土博物館の考え方を取りまとめた「郷土博物館整備に係る意見」を市長に手交したところです。また、公文書館は、現在のところ検討するまでには至っておりませんが、議員のお考えも参考に研究して参りたいと思います。

 

図書館については、今のところ大規模改修ということで、まだ建て替えあるいは複合施設化ということについては考えていけないけれど、検討したいという旨の答弁だったと思います。もし、図書館と郷土博物館等を複合化するのだったら、そんなに時間はないと思います。

 

公共施設再整備計画の後期の予定ですから、この1~2年のうちにそういう判断をするとすれば決断をしなければならない話だと思います。もし、大規模改修を行ってしまうと、複合化はしばらくないですよね。大規模改修をやった後に建て替えるということはできませんから。だから、今の時期にしっかりと検討して複合化についえ考えてもらいたいのです。

 

私は、図書館と郷土博物館との併設は、様々な利点があると思っています。まず、子どもたち、まあ、子どもたちに限りませんが、「調べ学習」というところで郷土博物館と図書館との機能を一体的に活用できるということです。あと立地条件です。曲がりなりにも市役所にコミュニティバスは全て集中するわけですから。あるいは市役所の地下駐車場もありますし。ということからすれば、一番市内の中でアクセスしやすいのではないかと思います。あとは、図書館をあのまま大規模改修するよりもリニューアルをして、私のイメージで恐縮なのですが、もうちょっと明るい雰囲気にしていくというのも大事ではないか思います。以上の点から、複合化をして建て替えをすべきと考えますが、改めて市長に見解を、いかがですか。

 

<市長>

 

郷土博物館についての私の見解を改めて問われました。郷土博物館は本市の郷土史、座間の文化・伝統を市民のみなさんと共有し、シビックプライドを醸成するために、大変必要な施設だと認識しております。議員が今回ご提案をいただいたとおり、設置にあたりましては他の機能との複合化も有効であるという認識を持っております。例えば、議員からもご提案をいただいた図書館などは、郷土博物館との相性が良いと考えております。現在、教育委員会で検討していただいております「ざま魅力ある学校づくり方針」も踏まえ、全体の公共施設再整備計画を見直す中で、設置場所も含めて検討していきたいと考えております。

 

こうしたことから、郷土博物館設置の検討には一定の時間がかかることが見込まれると考えておりますので、それまでの間は本市の歴史資料のデジタル化と公開、市内施設での企画展示などにより、市民の皆様に本市の歴史や文化・伝統等を知っていただくことで郷土愛の醸成、シビックプライドの醸成に努めて参りたいと考えております。

 

ぜひ、しっかりと検討していただきたいと思いますし、図書館との複合化をしようと思ったら、チャンスはこの時期しかないと思います。よろしくお願いします。